フリーエージェント (プロスポーツ)
プロスポーツにおけるフリーエージェント (Free Agent) とは、所属チームとの契約を解消し、他チームと自由に契約を結ぶことができる状態、あるいはそのスポーツ選手のことを指す。FAと略す。
広義には自由契約選手を指すが、近年は狭義として特別な自由移籍の権利を持つ選手を指す言葉として使われる。また、無制限フリーエージェント(Unrestricted Free Agents、略称UFA)と制限付きフリーエージェント(Restricted Free Agents、略称RFA)の2種類が存在し、リーグによってはUFAのみの場合と、両方が併存する場合がある。
目次
1 概要
1.1 無制限フリーエージェントと制限付きフリーエージェント
2 メジャーリーグベースボール
2.1 契約上の特例によるFA
2.2 ノンテンダーFA(Non-tender FA)
2.3 MLBにおけるFA補償制度の仕組み
2.3.1 クオリファイング・オファー(Qualifying Offer)
3 日本プロ野球
4 日本プロバスケットボール
4.1 概要
4.2 FAにおける制約・補償
4.2.1 一時金
4.2.2 獲得人数
4.2.3 移籍に関わる補償
4.3 FA権を行使し他球団へ移籍した選手
5 NBA
5.1 RFA
6 NFL
6.1 UFA
6.2 RFA
6.3 フランチャイズプレーヤー、トランジションプレーヤー
7 NHL
8 脚注
9 外部リンク
概要
北米プロスポーツにおいてフリーエージェント制度が誕生した背景には、19世紀から保留制度に基づく条項(en:Reserve clause)によって選手側の自由意志による移籍が厳しく制限されていた事実がある。これは、かつてシーズン中に選手の移籍が横行し、流出過多に伴う不均衡の発生によってファン離れが起こり、興行が成り立たなくなる状況に陥ったことを受け、オーナーたちの間で競業避止の協定が結ばれたことに由来する。
後に保留条項が強化され、契約期間満了後もチーム側に選手の保留権が認められるようになると、選手の引き止め目的などに伴う年俸の高騰は抑制されたが、一方で選手が移籍する手段はチームが保留権を放棄する(自由契約)、チーム間による保留権の取引(トレード)、あるいは条項の効力が及ばない他の競技団体への移籍に限られることになった。この結果、選手は「奴隷条項」とも称されたこの保留条項のもと特定のチームに拘束され続け、不利な立場での契約交渉を強いられ、あるいは物のように取引される状況が長きにわたって続いたことから、選手たちは制度の撤廃や改善を訴え、幾多の司法判断や労使交渉を経て、1976年にまずMLBとNBAでフリーエージェントの権利を勝ち取ることになる。[1]
一方、保留制度に一定の妥当性を認める意見も少なからず存在し、選手の獲得や育成に費やされた資金の回収や、新しい戦力の補充・育成などを考慮に入れて、権利獲得までの期間や移籍に伴う補償などが設定されている場合もある。
無制限フリーエージェントと制限付きフリーエージェント
無制限フリーエージェント(UFA)とはチームに所属していない選手を指す。チームから解雇された選手、契約期間が満了した選手、ドラフトで指名されなかった選手などが該当する。通常こうした選手はいずれのチームとも新たな契約を結ぶことができる。
制限付きフリーエージェント(RFA)とは選手はいずれのチームからも新たなオファーを受けることができるが、選手の所属チームが同等以上の条件で引き留めを行ったり、選手を手放す代わりにドラフト指名権や移籍金などを補償でもらうことができるようルール化されているものがある。
北米のメジャースポーツのうち、NFL・NBAではUFAとRFAが明確化されており、単にフリーエージェントと呼ぶ場合、通常は前者を指すことになる。
日本においては自由契約=UFA、フリーエージェント=RFAとほぼみなされる。
メジャーリーグベースボール
フリーエージェント制度の起こりは、メジャーリーグベースボール(MLB)においてである。1975年にモントリオール・エクスポズのデーブ・マクナリー投手とロサンゼルス・ドジャースのアンディ・メサースミス投手が球団側から提示された契約条件に不満を持ち、契約書にサインしないまま(保留条項に従い)同チームで1シーズンをプレーした後「以降、球団側に自身を拘束する権利はなく、他球団との契約交渉は自由にできる」と主張したことに始まる。1975年12月21日に第三者による調停委員会の主任を務めるピーター・ザイツによる仲裁で、2人は「自由契約選手である」という裁定が下った。翌1976年2月13日にジョン・オリバー連邦地裁判事もこの裁定を支持した。経営者側が野球選手を縛ってきた制限事項が廃止されることになり、MLB機構側とMLB選手会との話し合いの結果、フリーエージェント制度が生まれた。[1]
選手は、MLB在籍期間(以下MLS = Major League Service time)が6年間に達するとFA権を得る。MLSはレギュラーシーズン中、その選手がアクティブ・ロースター(故障者リスト登録中期間や各種出場停止期間も含む)に登録されていた日数をもとに算出され、172日間でMLS1年(MLS=1.000[2])換算となる。つまりMLS=6.000に相当する1032日間のアクティブ・ロースター登録実績が必要になる。FA選手はMLB選手会から公表され、ワールドシリーズ終了翌日から5日後に全球団との契約が可能となる(それまでの5日間[3]は、前所属球団との再契約のみ可能)。
また、『マイナーリーグFA』という制度もあり、40人枠に入れなかった期間(マイナー契約期間)が1032日間に達した選手がFA権を取得する。マイナーリーグFAとなった選手とメジャー契約しても構わないため、マイナーリーグでの飼い殺しを防ぐ役割も果たしている。
MLBで言うフリーエージェントは、言葉の指す意味合いが日本プロ野球とは異なる。現球団との契約期間を満了した選手や、球団の意思やノンテンダー(後述)で契約解除となった選手も全て『FA(フリーエージェント)』と表現される(そもそも「Free Agent」を日本語訳したものが「自由契約」である)。また、条件を満たした選手は自動的に権利行使となることから、日本プロ野球でみられる『FA権を得ながら、権利を行使しない選手』は基本的に皆無である[4]ほか、一度FA権を取得した選手は以降、権利再取得の必要がない(残留意思の有無にかかわらず契約期間満了をもってFAとなる)。このためシーズンオフにFAとなる選手は多く、FAによる移籍は日本プロ野球と比べて盛んである。
近々にFAとなる主力選手を抱えている球団は、FA後に他球団との獲得競争にさらされ、選手の保有権を失うリスクを背負っている。その対策として、更なる即戦力補強を必要としている球団へその選手をトレードし、見返りに選手や金銭を獲得する場合がある。特にシーズン途中で事実上ポストシーズン出場争いから脱落した下位球団では、FAの近い自軍主力選手をトレード要員として利用し、どれだけ有望な若手選手を引き抜いて来られるかがGMの腕の見せ所ともいえる。
契約上の特例によるFA
初めてMLBと契約した選手は原則、上記のようにFA権取得まで少なくとも6年間を要する。しかし、特別に契約年数が切れた時点でFAになる条項を契約に盛り込む場合がある。日本プロ野球からMLBに挑戦する多くの日本人選手も、そのような条項を盛り込むことによってFA権の条件を満たさずにFAとなっている[5]。ただし、あくまで日本など海外のリーグで実績を残した選手に対する慣例にすぎず、契約時にFA条項を盛り込んでいないと、原則通りFA権を得るまで最低でも6年間かかる。そのような条項を入れておらず、契約満了後にFAにならなかった例として岡島秀樹がいる[6]。また、そのような条項を入れない契約を不満として入団しなかった例として中島裕之がいる[7]。
ノンテンダーFA(Non-tender FA)
年俸調停権を持つ選手に対し、期限(概ねウインターミーティング開始前となる12月上旬頃)までに球団が来シーズンの契約年俸を提示しなかった(Non-tender)場合、球団は保有権を失いその選手はFAとなる。これを『ノンテンダーFA』と呼ぶ。調停権は原則MLS3年[8]で取得できるため、これによりMLB在籍6年未満の選手もFAとなる可能性がある。年俸調停権を持つ選手の年俸は成績にかかわらず上昇しやすい傾向にあるため、球団側が年俸に見合わない選手との調停を避ける目的でノンテンダーとされるケースも多く、その後改めて契約条件の交渉を行い再契約・残留に至るというケースも少なくない[9]。
MLBにおけるFA補償制度の仕組み
FAとなった選手が他のMLB所属球団と契約した場合、一部のFA移籍に関しては、補償として流出元球団にドラフト指名権が与えられる。この点は現在まで変わらないのだが、その補償規定は2012年オフから大きく変更された。
以前は、スポーツ統計専門会社イライアス・スポーツ・ビューロー(en:Elias Sports Bureau)のランク付けで「タイプA」「タイプB」に分類されたFA選手が他のMLB球団と契約し、且つ流出元球団がその選手に対して事前に年俸調停を申請していた場合、選手のタイプと獲得した球団の順位に応じて移籍先球団からドラフト指名権を譲渡されたり、1巡目指名後(2巡目指名前)の補完指名権を与えられていた。
クオリファイング・オファー(Qualifying Offer)
2012年以降、選手のタイプ分けは廃止され、代わって補償対象となるのは「所属していた球団からクオリファイング・オファー(メジャーリーグ全体の上位125選手の平均年俸と同額の1年契約)を提示された選手」となっている[10]。2016年に新しい労使協定が締結され[11]、2017年以降の5年間は以下のルールで施行される。[12]
クオリファイング・オファー(以下QO)は、過去にQOを提示されたことがなく[13]、且つ当シーズン中に所属チームを移籍しておらず、且つシーズン終了後にFAとなる自軍選手に対して球団が提示することができる。対象選手にQOを提示するかどうかは球団側に選択権があるが、前述の通り契約期間は1年のみで年俸も固定であり、球団や選手(代理人)側がこれらの契約条件を変更することはできない。
球団がQOを提示できるのは、ワールドシリーズ終了から5日以内。選手は提示から10日以内に、QOの契約条件を受け入れて残留するか、拒否するかを決めなければならない。拒否すればFAとなり全球団と交渉可能になるが、拒否したうえでFA元球団と再契約することも可能[14]。2017年までに延べ73人の選手がQOを提示されたが、2014年まで、および2017年は全選手が拒否[15][16]。2015年に初めて3名(コルビー・ラスムス、マット・ウィータース、ブレット・アンダーソン)[17]、2016年にも2名(ニール・ウォーカー、ジェレミー・ヘリクソン)がQOを受け入れ、規定額で契約延長した[18]。
QOを拒否してFAとなった選手が翌年ドラフト会議までに他のMLB球団と契約した場合、そのドラフト会議で指名権の補償が発生する。
選手の流出元球団が獲得する指名権は以下のとおり。[12]
ぜいたく税の課税対象球団である場合
- 4巡目指名終了直後の補完指名権
- ぜいたく税の対象外、且つ収益分配制度での配当対象ではない球団の場合
- ぜいたく税の対象外、且つ収益分配制度での配当対象となる球団で、且つ移籍先での契約総額が5000万ドル未満である場合
- 2.3.いずれも2巡目指名終了後(戦力均衡ロッタリーによる指名ラウンド直後)の補完指名権
- ぜいたく税の対象外、且つ収益分配制度での配当対象となる球団で、且つ移籍先での契約総額が5000万ドル以上である場合
- 1巡目指名終了直後の補完指名権
選手の獲得先球団が喪失する指名権は以下のとおり。[12]
- ぜいたく税の課税対象球団である場合
- 保有する2巡目以降の指名権のうち、2番目および5番目に高い指名権。加えて「インターナショナル・ボーナス・プール[19]の100万ドル」も失う。
- ぜいたく税の対象外、且つ収益分配制度での配当対象ではない球団の場合
- 保有する2巡目以降の指名権のうち、2番目に高い指名権。加えて「インターナショナル・ボーナス・プールの50万ドル」も失う。
- ぜいたく税の対象外、且つ収益分配制度での配当対象となる球団の場合
- 保有する2巡目以降の指名権のうち、3番目に高い指名権
2人以上のQO拒否選手と契約した球団は、残存する指名権に対して引き続き上記ルールが適用されて指名権を失い続ける。[20]
前述の通り、選手側はQOを拒否する傾向が強いが、QOを拒否してFAとなったものの好条件での契約を勝ち取れず、最終的にQOの契約条件を大幅に下回る金額での新契約を甘受したマイク・ムスターカス(2017年)のようなケース[21]や、更に(補償が発生しなくなる)6月のMLBドラフト終了後まで契約締結がずれ込んだケンドリス・モラレス(2013年)のようなケースも発生している。
日本プロ野球
日本プロバスケットボール
日本プロバスケットボールではbjリーグで導入しており、bjリーグが定める条件を満たした選手で前所属球団も含めていずれの球団とも選手契約を締結する権利を持った選手をフリーエージェントと称し、その権利を与える制度を「フリーエージェント(FA)制」という。残留を前提としつつ移籍の可能性に含みも持たせて権利を行使するケースが多いが、権利行使に伴い契約満了(解雇)に至るケースも存在する。よって、日本プロ野球とは違い、必ず雇用先が保障されるわけではない。
概要
あるシーズンのレギュラーシーズンにおいて80%以上の試合に出場選手登録(ベンチ登録)され、そのシーズンの数が累積で3シーズンに達すると選手はフリーエージェントの権利が発生する。ただし、出場選手登録試合数がレギュラーシーズンの80%に満たないシーズンがある場合は、それらのシーズンの出場選手登録試合数をすべて合算し、80%に達したものを1シーズンとして計算される。また、移籍(トレード)された場合、移籍元球団及び、移籍先球団での実績を通算する。
レギュラーシーズン終了後、権利を取得した選手はbjリーグによって公示され、その公示された選手は、プレイオフ終了後から宣言期間内(ドラフト会議の約1週間前)に、所属球団を通じてbjリーグにFA権行使を宣言した上で翌日より交渉が可能になる(2008年はドラフト会議の直前までと規定されていた)。
FA宣言選手として公示された選手のFA権再取得には、残留・移籍問わず2シーズン、80%以上の出場選手登録が必要。権利を行使しなかった場合は翌年に持ち越される。
2009-10シーズンからは外国籍選手の仮保有権も認められたため、日本人選手同様のFA権が認められるようになる。
FAにおける制約・補償
一時金
FA宣言選手には年俸の他にサラリーキャップ対象外の一時金の支払いが認められる。前年基本報酬の50%が上限となる。
獲得人数
直前のシーズンまで他の球団に在籍していたFA選手と翌年度の選手契約を結べるのは各球団10名までである。FA宣言前からその球団に所属していた選手はこれに含まれない。
移籍に関わる補償
FA選手を獲得した球団は、移籍元に対して補償金を支払う。金額は移籍元での在籍シーズン数に基づき算出され、移籍元における基本報酬、または、移籍先での基本報酬に下表の係数を乗じて、高いほうの金額とする。
2008年は一律で前年基本報酬の50%を支払っていた。
在籍シーズン数 | 旧契約 | 新契約 |
---|---|---|
3シーズン以内 | 40% | 20% |
4シーズン | 30% | 15% |
5シーズン | 20% | 10% |
6シーズン | 10% | 5% |
7シーズン以降 | なし |
FA権を行使し他球団へ移籍した選手
この節に雑多な内容が羅列されています。事項を箇条書きで列挙しただけの節は、本文として組み入れるか、または整理・除去する必要があります。(2010年6月) |
年 | 選手 | 移籍元 | 移籍先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2008年 | 佐藤公威 | 新潟アルビレックスBB | 大分ヒートデビルズ | 初のFA移籍選手 |
吉田平 | 琉球ゴールデンキングス | りゅうせきクラブ(クラブ) | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 | |
2009年 | 庄司和広 | 埼玉ブロンコス | 高松ファイブアローズ | |
与那嶺翼 | 大分ヒートデビルズ | 琉球ゴールデンキングス | ||
2010年 | 長谷川誠 | 新潟アルビレックスBB | 秋田ノーザンハピネッツ | 監督兼任 新規参入球団へFA移籍した初の選手 |
岡田優 | 高松ファイブアローズ | 滋賀レイクスターズ | ||
青木勇人 | 琉球ゴールデンキングス | 大分ヒートデビルズ | アシスタントコーチ兼任 過去所属していた球団へFA移籍した初の選手 | |
小菅直人 | 新潟アルビレックスBB | 琉球ゴールデンキングス | ||
清水太志郎 | 埼玉ブロンコス | 宮崎シャイニングサンズ | ||
千々岩利幸 | ライジング福岡 | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 | ||
2011年 | 佐藤公威 | 大分ヒートデビルズ | 新潟アルビレックスBB | 初の2度目のFA移籍 |
仲西翔自 | 島根スサノオマジック | 浜松・東三河フェニックス | ||
竹田智史 | 高松ファイブアローズ | 大阪エヴェッサ | ||
牧ダレン聡 | 東京アパッチ | 埼玉ブロンコス | ||
2012年 | 仲摩純平 | 島根スサノオマジック | 滋賀レイクスターズ | |
清水太志郎 | 宮崎シャイニングサンズ | 大分ヒートデビルズ | ||
波多野和也 | 滋賀レイクスターズ | 大分ヒートデビルズ | ||
岡田優 | 滋賀レイクスターズ | 京都ハンナリーズ | ||
岡田慎吾 | 浜松・東三河フェニックス | 群馬クレインサンダーズ | ||
寺下太基 | 埼玉ブロンコス | 滋賀レイクスターズ | ||
仲村直人 | 京都ハンナリーズ | 岩手ビッグブルズ | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 | |
青木康平 | 大阪エヴェッサ | 東京サンレーヴス | ||
高田秀一 | 高松ファイブアローズ | 大阪エヴェッサ | ||
高橋憲一 | 仙台89ERS | 岩手ビッグブルズ | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 | |
2013年 | 石橋晴行 | 岩手ビッグブルズ | 大阪エヴェッサ | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 |
薦田拓也 | 仙台89ERS | 京都ハンナリーズ | ||
日下光 | 仙台89ERS | 京都ハンナリーズ | ||
北向由樹 | 埼玉ブロンコス | 青森ワッツ | ||
木村実 | 横浜ビー・コルセアーズ | 岩手ビッグブルズ | チームから契約満了となったためで、事実上の解雇である。 | |
藤原隆充 | 滋賀レイクスターズ | 新潟アルビレックスBB | ||
今野翔太 | 大阪エヴェッサ | 信州ブレイブウォリアーズ | ||
小淵雅 | 大阪エヴェッサ | 群馬クレインサンダーズ | ||
与那嶺翼 | 琉球ゴールデンキングス | 岩手ビッグブルズ | ||
2014年 | 岡田慎吾 | 群馬クレインサンダーズ | 浜松・東三河フェニックス | |
板倉令奈 | 埼玉ブロンコス | トヨタ自動車アルバルク東京(NBL) | ||
寺下太基 | 滋賀レイクスターズ | 和歌山トライアンズ(NBL) | ||
寒竹隼人 | 京都ハンナリーズ | 岩手ビッグブルズ | ||
岡田優 | 京都ハンナリーズ | 滋賀レイクスターズ | ||
呉屋貴教 | 大阪エヴェッサ | 和歌山トライアンズ(NBL) | ||
籔内幸樹 | 島根スサノオマジック | 高松ファイブアローズ | ||
仲西淳 | ライジング福岡 | 岩手ビッグブルズ | ||
竹野明倫 | ライジング福岡 | 秋田ノーザンハピネッツ | ||
加納督大 | ライジング福岡 | 滋賀レイクスターズ |
NBA
NBAの場合他のリーグとは異なりFA権取得年数というシステムは存在しない。契約終了やNBAのウェイバー公示の手続きに従って解雇された場合、あるいはNBAドラフトの資格を有していたにも関わらず指名されなかった選手を総称してフリーエージェントと呼ぶ。新人の場合最長4年、新人以外も最長7年でFAとなる。RFAあり。
RFA
制限付きフリーエージェント(Restricted free agent)。
RFAの選手は、他球団が提示したオファーシートと同額の契約を、元球団が提示した場合、契約の優先権は元球団になる。元球団がRFA選手を引き止める事を一般に「マッチ(match)」と言う。
選手をRFAにするには、球団は6月30日までに「クオリファイング・オファー」を提示する必要がある。他球団のオファーシートにサイン後、3日以内に所属していたチームがオファーシートと同額を提示すれば「マッチ」となり、元球団と選手は契約することになる。「マッチ」しなければ、サインした球団へ移籍となる。
ドラフト1巡目選手が結ぶルーキー契約を4年終了した場合の5年目、またはリーグ所属3年未満の選手に制限が認められる。
NFL
NFLの場合、FA権取得年数経過後に契約が切れた時点でフリーエージェントとなる。UFA(アンリストリクテッド(無制限)フリーエージェント)・RFA(リストリクテッド(制限付)フリーエージェント)の他に、球団側に拒否権のある「フランチャイズプレーヤー」「トランジションプレーヤー」という制度もある。また、契約満了前に契約更改をまとめたり、現契約を破棄して新しい契約を結ぶ等して、フリーエージェントにならないようにすることも可能である。
UFA
NFLに4年以上在籍するとUFAの資格を取得する。契約が切れるとどの球団とも自由に契約ができ、それ以降は契約が切れるたびに何度でもFAになる。
UFA選手は、7月22日までは自由に交渉ができる。しかし、6月1日に元球団が「テンダー・オファー」を提示していて7月22日までに新球団と契約しなかった場合、7月23日以降は元球団が独占交渉権を持つ。「テンダー・オファー」を提示されていなければ、完全に自由な交渉ができる。
RFA
NFLに3年在籍し、チームとの契約が切れるとRFAの資格を取得する。RFAの場合、元球団に残留を実現するための権利が与えられる。
まず、RFA選手は元球団から「クオリファイング・オファー」という1年契約を提示され、移籍の際に元球団への補償金額が決まる。「クオリファイング・オファー」がない場合、その選手はUFAとなる。
そのRFA選手の獲得を希望する球団の「オファー・シート」にRFA選手がサインした場合、元球団は7日以内に、その「オファー・シート」と同等以上の契約を提示することで、移籍を阻止できる。この権利を「第一拒否権(Right of First Refusal)」と呼ぶ。
もしそれを提示せずに移籍を許可した場合、「クオリファイング・オファー」次第で元球団は移籍先球団からドラフト指名権を受け取る。
RFA選手が他球団と交渉できるのは、NFLドラフトの8日前まで。所属球団が第一拒否権を行使する期限はその1週間後、すなわちドラフトの前日である。
「クオリファイング・オファー」分の金額は、サイン前であってもサラリーキャップに加算される。
フランチャイズプレーヤー、トランジションプレーヤー
チームは1名のフランチャイズプレーヤー、2名のトランジションプレーヤーを指定することができる。チームは選手に対し、フランチャイズプレーヤーは同じポジションでの前シーズンの年俸トップ5選手の平均額またはその選手の前シーズンの年俸の120%、トランジションプレーヤーはトップ10の平均または前年俸の110%のうちの多い方の額でオファーを出し、他チームからのオファーに対して、7日以内に同じ条件を提示することで拒否権を発動できる。
これらは、中心選手、人気選手をチームに引き留めるために利用される。
NHL
NHLでは、選手のFA権取得可能年齢があり、これまでは31歳だったが、2007-08年のシーズン終了後に27歳に引き下げられる。新人選手は入団7年後、それ以外は4年後にFA権取得可能となる。
RFAの場合、前年年俸の75%(クオリファイング・オファー)を提示することにより、元チームはその選手の権利を保有することができる。契約期限は12月1日とし、この期限までに契約できなかった選手は、同シーズンのNHLでプレーすることはできない。
脚注
- ^ ab“『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)短期集中連載(第6回)”. トランスインサイト株式会社. 2015年12月25日閲覧。
^ 1日でMLS=0.001、171日で0.171、172日で小数点が繰り上がり1.000という表記になる
^ 2009年までは15日間。
^ “日本のFA制度、「宣言」は必要か。全選手の自動FA、アマ選手の入団交渉…改善策は?【小宮山悟の眼】” (日本語). ベースボールチャンネル (2017年11月14日). 2018年3月24日閲覧。
^ 米国も驚き!ウエーバーで青木宣親がアストロズ移籍 - 水次祥子の「MLB 書かなかった取材ノート」 - MLBコラム.日刊スポーツ.2016年11月7日閲覧。
^ “岡島新人扱い、代理人不手際でFA権なし” (日本語). 日刊スポーツ (2009年10月26日). 2014年2月7日閲覧。
^ “中島裕之(西武)「ヤンキースと交渉決裂」本当の理由” (日本語). 現代ビジネス (2012年4月7日). 2014年2月7日閲覧。
^ 『スーパー2』制度による例外あり。詳細は参稼報酬調停の項を参照。
^ “アストロズへ移籍した青木にまた移籍話?” (日本語). THE PAGE. (2016年11月23日). https://thepage.jp/detail/20161123-00000002-wordleafs 2018年6月17日閲覧。
^ 黒田獲得へ ド軍“本気”18億円オファー!大型補強第1弾
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- ^ abc“What is a Qualifying Offer?” (英語). MLB.com. http://m.mlb.com/glossary/transactions/qualifying-offer 2017年11月3日閲覧。
^ 2016年までは同選手に対して何度でも提示可能。
^ “MLBフリーエージェントの仕組み” (日本語). MLB.jp (2013年10月4日). 2013年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月7日閲覧。
^ “マリナーズの岩隈が提示されたクオリファイング・オファーとは?” (日本語). ベースボールキング (2015年11月9日). 2015年11月14日閲覧。
^ “FAのアリエッタら全9選手ともオファー拒否” (日本語). 日刊スポーツ (2017年11月17日). 2017年11月17日閲覧。
^ “大リーグ QO回答期限迎える 岩隈、チェンら17選手が拒否” (日本語). スポニチアネックス (2015年11月14日). 2015年11月14日閲覧。
^ “大リーグ QO回答期限迎え2選手が契約延長 ドジャース守護神らが拒否”. スポニチアネックス. 2018年3月12日閲覧。
^ MLBドラフト対象外である海外若手選手(アマチュア選手、25歳未満のプロ選手、プロ経歴6年未満の選手)の獲得時に使える契約金総額。“過去2年で“使いすぎ”カブスら契約金たった30万ドル” (日本語). スポニチアネックス. (2016年12月9日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/12/09/kiji/K20161209013872820.html 2017年11月3日閲覧。
^ 例えば贅沢税対象の球団が2人のQO拒否選手と契約した場合、2巡目以降で2番目および5番目に高い指名権をまず失い、更に残存する2巡目以降の指名権の中で2番目および5番目に高い指名権を失う。
^ “低調FA市場の悲哀…ムスタカスが18.6億円断った古巣と5.9億円で再契約”. Full-Count. 2018年3月12日閲覧。
外部リンク
bjリーグ概要・ルール(bjリーグ公式サイトより)