サキシマスオウノキ













サキシマスオウノキ

Sakishimasuo 200708.jpg
サキシマスオウノキ
(西表島仲間川上流・2007年8月、樹齢約400年[1]。1982年に発見された。)


分類






















































:

植物界 Plantae


:

被子植物門 angiosperms
階級なし
:

真正双子葉類 eudicots
階級なし
:

コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし
:

バラ類 rosids
階級なし
:

真正バラ類 eurosids


:

アオイ目 Malvales


:

アオイ科 Malvaceae


:

サキシマスオウノキ属 Heritiera


:

サキシマスオウノキ H. littoralis


学名

Heritiera littoralis Dryand.

和名
サキシマスオウノキ(先島蘇芳木)



果実


サキシマスオウノキ(先島蘇芳木、Heritiera littoralis)は、アオイ科(従来の分類ではアオギリ科)の常緑高木。日本では特によく板根を発達させる木として有名である。




目次






  • 1 特徴


  • 2 分布


  • 3 利用


  • 4 脚注


  • 5 参考文献


  • 6 関連項目





特徴


常緑性高木で5-15mになる。葉は長さ10-20cmで、長楕円状卵形から楕円状卵形。先端はとがっている場合も丸まる場合もあるが、基部は円脚(丸っこい形)をしている。葉質は硬く、表は緑色でつやがあって無毛、裏面は銀色や多少色づく円形の鱗状の毛が密生する。


円錐花序は7-15cmになり、多数の花をつける。


板根が特徴。板根を持つ樹木は熱帯域に多い。日本ではこの他に、イヌビワ、オキナワウラジロガシなどが形成することがあるが、本種のそれが群を抜いて立派で、高さは2mくらいになる例もある。



分布


熱帯アジア、台湾、ポリネシア、熱帯アフリカに分布。マングローブ林のある湿地の内陸側に多く生育する。


日本での生育地は、奄美大島、沖縄島、石垣島、西表島が知られる。このうち石垣島(沖縄県石垣市)の桴海於茂登岳山麓の「ンタナーラのサキシマスオウノキ群落」[2]、及び、西表島(沖縄県八重山郡竹富町)古見の「古見のサキシマスオウノキ群落」[3]は天然記念物に指定されている。また、西表島の仲間川上流には樹齢400年と推定されるサキシマスオウノキの巨木があり、森の巨人たち百選に選定されている[1]



利用




サキシマスオウノキの舵(沖縄県竹富島喜宝院蒐集館蔵)


沖縄県では、かつてこの板根を切り出してそのまま船(サバニ)の舵として使用した[1]。樹皮は染料、薬用として利用される。和名の「サキシマスオウノキ」(先島蘇芳木) の「スオウ」は、染料として利用されるスオウ(蘇芳木、マメ科の落葉小高木)に由来する。また、「サキシマ」は先島諸島(宮古列島と八重山列島の総称)のことである。



脚注




  1. ^ abc“沖縄の名木百選 仲間川のサキシマスオウノキ”. おきなわ 緑と花のひろば. 沖縄県環境部環境再生課. 2018年3月21日閲覧。


  2. ^ ンタナーラのサキシマスオウノキ群落 - 文化遺産オンライン(文化庁)


  3. ^ 古見のサキシマスオウノキ群落 - 文化遺産オンライン(文化庁)




参考文献


  • 初島住彦『琉球植物誌(追加・訂正版)』,(1975),沖縄生物教育研究会


関連項目



  • 呼吸根

  • 肥大成長








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