正徳 (日本)
正徳(しょうとく)は日本の元号の一つ。宝永の後、享保の前。1711年から1716年までの期間を指す。この時代の天皇は中御門天皇。江戸幕府将軍は徳川家宣、徳川家継。
目次
1 改元
2 出典
3 正徳年間の出来事
3.1 誕生
3.2 死去
4 西暦との対照表
5 脚注
6 関連項目
改元
- 宝永8年4月25日(グレゴリオ暦1711年6月11日) 中御門天皇即位のため改元
- 正徳6年6月22日(グレゴリオ暦1716年8月9日) 享保に改元
朝廷が提示した5つ案から、幕府が新井白石に命じて選択させたのが「正徳」であったといわれている。なお、これに反発した林鳳岡は徳川家継の将軍就任を機に再度の改元を幕府・朝廷に働きかけたが失敗に終わっている[1]。
出典
- 『尚書』正義の「正徳者自正其徳」から。
- 『尚書』大禹謨(第3段落)の「正徳、利用、厚生、惟和」から[2]。この文は、厚生省(現、厚生労働省)の名の典拠でもあり、「道徳を正すこと、国民の力と財産を活用すること、国民の生活を豊かにすること、この3つを調和させることが大切である。」という意味である。
正徳年間の出来事
- 2年 新井白石が将軍・家宣に荻原重秀の免職を進言し、重秀を隠居・永蟄居に追い込む。
- 4年
- 4月 貨幣を改鋳、正徳金の発行。
- 5月 宝永金・宝永銀の改鋳で大きな差益を出していた銀座に対し手入れが行われ、銀座年寄らが遠島や闕所に。
- 8月 貨幣を再改鋳、享保金・享保銀の発行。
誕生
- 元年 徳川家重(9代将軍、正徳元年12月21日(西暦1712年1月28日)誕生)
死去
- 2年 徳川家宣(6代将軍、享年51)
- 3年 荻原重秀(享年55)
- 4年 柳沢吉保(大老格、享年56)、牧野成貞(側用人 享年78)、初代竹本義太夫(享年63)
- 6年 徳川家継(7代将軍、享年8)
西暦との対照表
※は小の月を示す。
正徳元年(辛卯) | 一月 | 二月 | 三月 | 四月※ | 五月 | 六月※ | 七月 | 八月※ | 九月※ | 十月 | 十一月※ | 十二月 | |
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グレゴリオ暦 | 1711/2/17 | 3/19 | 4/18 | 5/18 | 6/16 | 7/16 | 8/14 | 9/13 | 10/12 | 11/10 | 12/10 | 1712/1/8 | |
ユリウス暦 | 1711/2/6 | 3/8 | 4/7 | 5/7 | 6/5 | 7/5 | 8/3 | 9/2 | 10/1 | 10/30 | 11/29 | 12/28 | |
正徳二年(壬辰) | 一月※ | 二月 | 三月 | 四月※ | 五月 | 六月※ | 七月 | 八月 | 九月※ | 十月 | 十一月※ | 十二月※ | |
グレゴリオ暦 | 1712/2/7 | 3/7 | 4/6 | 5/6 | 6/4 | 7/4 | 8/2 | 9/1 | 10/1 | 10/30 | 11/29 | 12/28 | |
ユリウス暦 | 1712/1/27 | 2/25 | 3/26 | 4/25 | 5/24 | 6/23 | 7/22 | 8/21 | 9/20 | 10/19 | 11/18 | 12/17 | |
正徳三年(癸巳) | 一月 | 二月※ | 三月 | 四月※ | 五月 | 閏五月※ | 六月 | 七月 | 八月※ | 九月 | 十月 | 十一月※ | 十二月 |
グレゴリオ暦 | 1713/1/26 | 2/25 | 3/26 | 4/25 | 5/24 | 6/23 | 7/22 | 8/21 | 9/20 | 10/19 | 11/18 | 12/18 | 1714/1/16 |
ユリウス暦 | 1713/1/15 | 2/14 | 3/15 | 4/14 | 5/13 | 6/12 | 7/11 | 8/10 | 9/9 | 10/8 | 11/7 | 12/7 | 1714/1/5 |
正徳四年(甲午) | 一月※ | 二月※ | 三月 | 四月※ | 五月 | 六月※ | 七月 | 八月 | 九月※ | 十月 | 十一月 | 十二月※ | |
グレゴリオ暦 | 1714/2/15 | 3/16 | 4/14 | 5/14 | 6/12 | 7/12 | 8/10 | 9/9 | 10/9 | 11/7 | 12/7 | 1715/1/6 | |
ユリウス暦 | 1714/2/4 | 3/5 | 4/3 | 5/3 | 6/1 | 7/1 | 7/30 | 8/29 | 9/28 | 10/27 | 11/26 | 12/26 | |
正徳五年(乙未) | 一月 | 二月※ | 三月※ | 四月 | 五月※ | 六月※ | 七月 | 八月 | 九月※ | 十月 | 十一月 | 十二月 | |
グレゴリオ暦 | 1715/2/4 | 3/6 | 4/4 | 5/3 | 6/2 | 7/1 | 7/30 | 8/29 | 9/28 | 10/27 | 11/26 | 12/26 | |
ユリウス暦 | 1715/1/24 | 2/23 | 3/24 | 4/22 | 5/22 | 6/20 | 7/19 | 8/18 | 9/17 | 10/16 | 11/15 | 12/15 | |
正徳六年(丙申) | 一月※ | 二月 | 閏二月※ | 三月※ | 四月 | 五月※ | 六月※ | 七月 | 八月※ | 九月 | 十月 | 十一月 | 十二月※ |
グレゴリオ暦 | 1716/1/25 | 2/23 | 3/24 | 4/22 | 5/21 | 6/20 | 7/19 | 8/17 | 9/16 | 10/15 | 11/14 | 12/14 | 1717/1/13 |
ユリウス暦 | 1716/1/14 | 2/12 | 3/13 | 4/11 | 5/10 | 6/9 | 7/8 | 8/6 | 9/5 | 10/4 | 11/3 | 12/3 | 1717/1/2 |
脚注
^ 久保貴子「改元にみる朝幕関係」『近世の朝廷運営-朝幕関係の展開-』(岩田書院、1998年) ISBN 4-87294-115-2 P239-240
^ 川口謙二・池田政弘著『元号事典』(東京美術、1977年)
関連項目
- 正徳の治
- 正徳小判
- 享保小判
- 正徳丁銀
正徳 ‐ 東アジアで用いられた元号「正徳」の一覧 (曖昧さ回避記事)
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