うしかい座



















































































うしかい座
Boötes

Boötes
うしかい座の恒星


属格形

Boötis
略符
Boö
発音
[boʊˈoʊtiːz]、属格:/boʊˈoʊtɨs/[注 1]
象徴
the herdsman[1]
概略位置:赤経

15
概略位置:赤緯

+30
正中
6月15日21時
広さ
907平方度 (13位)
主要恒星数
7, 15

バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数

59

系外惑星が確認されている恒星数

4
3.0等より明るい恒星数
3
10パーセク以内にある恒星数
6
最輝星
アークトゥルス(α Boö)(-0.05
最も近い星
Wolf 498;(17.7光年)

メシエ天体数

0
流星群
January Bootids
June Bootids
Quadrantids
隣接する星座
りょうけん座
かみのけ座
かんむり座
りゅう座
ヘルクレス座
へび座(頭部)
おとめ座
おおぐま座


他の名称: Arctophylax

うしかい座[2](牛飼い座、Boötes[1][2])は、トレミーの48星座の1つ。日本では春から初夏にかけて見ることができる。


α星は、全天21の1等星の1つであり、アークトゥルスと呼ばれる。アークトゥルスと、おとめ座のα星スピカ、しし座のβ星デネボラで、春の大三角を形成する[3][4]




目次






  • 1 主な天体


    • 1.1 恒星


    • 1.2 その他




  • 2 由来と歴史


    • 2.1 由来


    • 2.2 神話




  • 3 呼称と方言


  • 4 脚注


    • 4.1 注釈


    • 4.2 出典




  • 5 参考文献


  • 6 関連項目





主な天体



恒星



1等星のα星(アークトゥルス)以外に、2等星が1つ(ε星)ある[5]


以下の恒星には、国際天文学連合によって正式な固有名が定められている。



  • α星:アークトゥルス (Arcturus[6]) は、うしかい座で最も明るい恒星で、全天21の1等星の1つ[7]。実視等級-0.05等のオレンジ色の巨星[7]


  • β星:ネカル[8](Nekkar[6])


  • γ星:セギヌス[8](Seginus[6])


  • ε星:うしかい座で2番目に明るい恒星で、2等星[9]と5等星[10]との連星になっている。ε星Aにはイザル[8] (Izar[6]) という固有名が正式に付けられている[6]。美しい二重星であるとされ、ラテン語で「最も美しいもの」を意味するプルケリマという名前で呼ばれることもあった[11]


  • η星:ムフリッド (Muphrid[6])


  • λ星:玄戈 (Xuange[6])


  • μ星:連星。μ1星にはアルカルロプス (Alkalurops[6]) という固有名が付けられている[6][12]


  • 38番星:固有名はMerga[6]


その他、以下の恒星が知られている。




  • δ星:黄色巨星。


  • ζ星:連星。


  • θ星:F型主系列星。


  • ξ星:連星で主星はりゅう座BY型変光星。


  • ρ星:巨星。


  • σ星:変光星。


  • τ星:ε星同様実視連星であり、主星の周りを公転する惑星が1つ発見されている。


  • V星:赤色巨星でSRA型の半規則型変光星。



その他




  • GRB 080319B:肉眼で見えた唯一のガンマ線バーストで、肉眼で見ることの出来た最も遠い天体。


  • SCP 06F6:観測史上最も明るい天文現象の1つだが、正体が良くわかっていない。


  • 四つ葉のクローバークエーサー:重力レンズ効果で像が4つに分裂しているクエーサー。



由来と歴史



由来


星座名の Boötes は、ギリシャ語の Βοώτης を音訳したもので、元々は動物を追いやる大きな声に関連して「騒がしい」を意味する言葉であったとされる[1]。また「Βους(牛)を ωθειν (動かす)」に由来する[2]ともされ、実際におおぐま座が牛に牽かれた車として描かれた図が残っている[1]。また、古代ギリシャでは Ἀρκτοφύλαξ とも呼ばれており、これは「熊を監視する者」や「熊を守る者」など様々に訳されている[1]。アラトスはこの名前を用いて、熊を引き連れて天の北極の周りを巡る人物としている[1]。ホメロスが、『オデュッセイア』の中で Boötes とだけ呼んでいることから、 Boötes のほうがより古い呼び名であると考えられている[1]



神話



この人物が指し示す人物については諸説ある。偽エラトステネスは、アルカディアの王リュカーオーンの娘カリストーとゼウスの息子アルカスであるとする[1]。またヒュギーヌスは、ディオニューソスからブドウとブドウ酒の製法を教わったアッティカの王イーカリオスであるとしている[1]。一説には、ギリシア神話に登場する天を支える巨人アトラスであるとする説もある[13]


後に天文学者たちはこの人物に2匹の犬(りょうけん座)を結び付けているが、ギリシャ神話や古代ギリシャの星図とは全く関係がない。



呼称と方言


英語では Boötes と綴られる。2番目の "o" の上に見られる "¨" はドイツ語に見られるウムラウト記号ではなくトレマと呼ばれるもので、これが付加されているので [bouóuti:z] (ボウオウティーズ)と発音される。分音符がなければ[bú:ts] (ブーツ)になってしまう。



日本では、牧夫座(ぼくふざ、まきおざ)と呼ばれた時代があった。




脚注


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注釈





  1. ^ OED




出典




  1. ^ abcdefghiRidpath, Ian. “Star Tales - Boötes”. 2017年1月28日閲覧。

  2. ^ abc原恵 2007, p. 122.


  3. ^ 原恵 2007, p. 67.


  4. ^ “春の星空を楽しもう”. AstroArts. 2013年5月11日閲覧。


  5. ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for CCDM J14449+2704AB. 2013年1月27日閲覧。

  6. ^ abcdefghij“IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2017年10月10日閲覧。

  7. ^ ab“SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME ARCTURUS. 2013年1月15日閲覧。

  8. ^ abc原恵 2007, p. 123.


  9. ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for HR 5506. 2013年1月27日閲覧。


  10. ^ “SIMBAD Astronomical Database”. Results for HR 5505. 2013年1月27日閲覧。


  11. ^ 原恵 2007, pp. 123-124.


  12. ^ 原恵 2007, p. 124.


  13. ^ 野尻抱影 『星座の話』 (改版) 偕成社、1977年9月、83-85頁。ISBN 4037230100。 




参考文献


原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味 -』 恒星社厚生閣、2007年2月28日、新装改定版第4刷。ISBN 978-4-7699-0825-8。



関連項目










  • うしかい座ボイド



座標: 星図15h 00m 00s, +30° 00′ 00″







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