金属量 (天文)

Multi tool use
金属量(きんぞくりょう、metallicity)とは天文学で、天体に含まれる水素・ヘリウム以外の元素の割合を指す。(天文学では水素・ヘリウム以外の全ての元素を総称して重元素 (heavy elements) または金属 (metals) と呼ぶ場合がある。)
天体の金属量はその天体の年齢の指標となる。ビッグバンモデルによれば、誕生直後の宇宙にはほぼ水素原子のみが存在し、その後ビッグバン元素合成の過程によってヘリウムとごくわずかのリチウムが生成された。そのため、宇宙の最初期に生まれた最も古い恒星は金属量が非常に小さい。その後宇宙の進化が進むと、恒星内部での元素合成によって作られた重元素が星の進化に伴って惑星状星雲や超新星となって星間物質に戻され、宇宙全体の重元素量や恒星の金属量は次第に増加することになる。よってこのような重元素の多い星間物質から星形成によって生まれた新しい恒星は金属量が多い。
太陽の金属量は質量比で約1.6%である。太陽以外の恒星の金属量はしばしば [Fe/H] という指標で表される。これはその恒星に含まれる鉄と水素の質量比を太陽における鉄と水素の質量比と比較してその比率を常用対数で示したものである。すなわち、
- [Fe/H]=log(Fe/H)star(Fe/H)Sun=log(Fe/H)star−log(Fe/H)Sun{displaystyle {rm {[Fe/H]}}=log {frac {({rm {Fe/H}})_{rm {star}}}{({rm {Fe/H}})_{rm {Sun}}}}=log({rm {Fe/H}})_{rm {star}}-log({rm {Fe/H}})_{rm {Sun}}}
![{{rm {[Fe/H]}}}=log {frac {({{rm {Fe/H}}})_{{{rm {star}}}}}{({{rm {Fe/H}}})_{{{rm {Sun}}}}}}=log({{rm {Fe/H}}})_{{{rm {star}}}}-log({{rm {Fe/H}}})_{{{rm {Sun}}}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/17e24f70464e8967ac130455ae8ff81ee31c2d2d)
となる。よって太陽と金属量が同じ星では [Fe/H] = 0 であり、[Fe/H] = +1 の星は金属量が太陽の10倍であることを意味する。太陽のような若い種族Iの星は、宇宙全体の重元素が少ない時代に作られた老齢の種族IIの星に比べて金属量がかなり大きい。種族IIIと呼ばれる宇宙で最初に生まれた恒星は、もし存在するとすれば [Fe/H] が -6.0 以下である(すなわち、鉄の含有量が太陽の100万分の1以下である)と見積もられている。2006年現在、種族IIIの恒星は発見されていない。
我々の銀河系の中では、金属量は銀河中心部でより高く、銀河系の辺縁部へ向かうにつれて減少する。この金属量の勾配は銀河中心部の恒星の密度に原因がある。銀河中心部にはより多くの恒星が存在するため、結果的に銀河系の寿命全体にわたってより多くの重元素が星間物質に還元され、新たな星として再び誕生しているためである。同様のしくみによって、大きな銀河は小さな銀河に比べてより高い金属量を示す傾向にある。銀河系の周囲を回る二つの小さな不規則銀河であるマゼラン雲の場合、大マゼラン雲の金属量は銀河系の約40%で、小マゼラン雲の金属量は銀河系の約10%である。
関連項目
daPy5tSanWejcGJK1IKc63h 6S2 hIp
Popular posts from this blog
Full-time equivalent From Wikipedia, the free encyclopedia Jump to navigation Jump to search Full-time equivalent ( FTE ) or whole time equivalent ( WTE ) is a unit that indicates the workload of an employed person (or student) in a way that makes workloads or class loads comparable [1] across various contexts. FTE is often used to measure a worker's or student's involvement in a project, or to track cost reductions in an organization. An FTE of 1.0 is equivalent to a full-time worker or student, while an FTE of 0.5 signals half of a full work or school load. [2] Contents 1 U.S. Federal Government 2 In education 2.1 Example 3 Notes 4 References U.S. Federal Government [ edit ] In the U.S. Federal Government, FTE is defined by the Government Accountability Office (GAO) as the number of total hours worked divided by the maximum number of compensable hours in a full-time schedule as...
さくら ももこ 本名 非公開 [1] 生誕 ( 1965-05-08 ) 1965年5月8日 日本・静岡県清水市 (現・静岡市清水区) 死没 ( 2018-08-15 ) 2018年8月15日(53歳没) 日本・東京都目黒区 国籍 日本 職業 漫画家 エッセイスト 作詞家 活動期間 1984年 - 2018年 ジャンル 少女漫画 青年漫画 児童漫画 代表作 『ちびまる子ちゃん』 『コジコジ』 受賞 1989年:第13回講談社漫画賞少女部門 (『ちびまる子ちゃん』) 1990年:第32回日本レコード大賞 (『おどるポンポコリン』作詞) 公式サイト さくらプロダクション テンプレートを表示 さくら ももこ (1965年5月8日 - 2018年8月15日 [2] )は、日本の漫画家、エッセイスト、作詞家、脚本家。また、自身の少女時代をモデルとした代表作のコミック『ちびまる子ちゃん』の主人公の名前でもある。静岡県清水市(現・静岡市清水区)出身。血液型はA型。身長159cm。一男の母親。 代表作のコミック『ちびまる子ちゃん』の単行本の売上は累計3000万部を超える。また、エッセイストとしても独特の視点と語り口で人気が高く、初期エッセイ集三部作『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』はいずれもミリオンセラーを記録。 目次 1 経歴 2 人物・交遊関係 3 主な作品 3.1 漫画 3.2 エッセイ 3.3 作詞 3.4 詩集 3.5 雑誌・ムック本 3.6 翻訳 3.7 絵本、ドラマ脚本他 3.8 ラジオ出演 3.9 その他 4 関係人物 4.1 アシスタント 4.2 さくらももこを演じた人物 5 脚注 5.1 注釈 5.2 出典 6 外部リンク 経歴 年譜形式の経歴は推奨されていません 。人物の伝記は流れのあるまとまった文章で記述し、年譜は補助的な使用にとどめてください。 ( 2018年8月 ) 清水市立(当時)入江小学校...
この項目では、世界を基準とした、国際貨物輸送用の海上コンテナ ・ 航空コンテナについて説明しています。日本を基準とした、日本のコンテナ輸送については「日本のコンテナ輸送」を、またそれ以外の コンテナ (曖昧さ回避)については「コンテナ (曖昧さ回避)」をご覧ください。 このページには主題の特異性により、多くの関連画像が含まれていますので、パソコンで標準倍率100%で閲覧した場合に、本文と掲載画像全体のバランスがほぼ取れる様に構成されています。 その為、高倍率( 例えば、150%等 )他、スマートホン等の閲覧環境によっては、 過剰な本文の改行空白や、画像バランス崩れ等の一部弊害 が予想されますので、ご了承下さい。 ( 2016年10月 ) 連続で20字以上に渡って青色リンク している箇所、例えば『なお、長さが45フィートタイプのコンテナも近年では新たにISO規格化され、欧米などで普及しつつある』 等には、文節全体のスペース不足や文面の構成上、掲載画像による煩雑さを避けるため、文言に関連した画像が埋め込まれていますので、参考にして下さい。 ( 2016年10月30日 ) 珍しいバナナ専用輸送に使われている、全長40ft型の冷凍コンテナ。 コンテナは、積込む貨物の内容によって適合するコンテナの種類が多く、また全長も20ft型及び、40ft型の二種類を中心として複数のタイプがある。 広大なコンテナターミナル敷地にひしめくコンテナ群。 (アメリカ・ニュージャージー州・ポートエリザベス) ガントリークレーンでコンテナ船に積まれる海上コンテナ 1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災での、即応対応ができた災害救援活躍の事例。 神戸市灘区森後町三丁目の宮前商店街付近で、震災後、わずか二日後に始まっていた海上タンクコンテナを利用した、飲料水の給水活動風景。 当時、海上コンテナ取り扱い量が日本一を誇っていた港町・神戸ならではの奇策的な対処法として、神戸市の公式記録に残されている。 日付 1995年1月19日撮影。 基本的なコンテナ埠頭のイラスト。 【左側】港によっては、20.000TEU以上ものコンテナを積載している、超大型船でも荷役できる15m以上も水深の深い岸壁がある。 【中央】港に...