アメシスト






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紫水晶




ステップカットされた紫水晶


アメシストアメジストamethyst)は、紫色の水晶である。紫水晶(むらさきすいしょう)[1]ともいう。




目次






  • 1 産出地


  • 2 性質・特徴


  • 3 用途・加工法


  • 4 サイド・ストーリー


  • 5 参考文献


  • 6 脚注


  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク





産出地


ブラジルのリオ・グランデ・ド・スール州は世界最大の紫水晶の産地。スリランカ、マダガスカル、中央アフリカでは質の良いものが産出する。


日本では、宮城県白石市の雨塚山や鳥取県で産出される。



性質・特徴



硬度は7。比重は2.65。組成は SiO2(二酸化ケイ素)。素焼きの陶板にこすりつけると白い条痕が残る。ハンマーなどで割ると貝殻状の断口が残る。


光沢はガラス光沢で、色は淡いライラック色から、濃紫色まで幅広い色合いがある。紫外線に曝露すると退色する(直射日光の当たる窓際などに置くと色が褪せてくる)。照射する光のスペクトル組成によって、見た目の色を大きく変化させる紫水晶は、「カラーチェンジアメシスト」もしくは「カラーチェンジタイプアメシスト」と称されている。
また、加熱すると色の変色が起こり、宝石名としてはシトリンとなる(現在出回っているシトリンはアメシストを加熱したものが殆どである)。



用途・加工法


主に装飾用に使われる。


緑色透明の水晶が「グリーンアメシスト」と称され、市場に出回っている場合があるが、これは主に紫水晶その他の水晶に、熱処理や放射線処理を施し、変色(エンハンス)させたものである。採掘時に緑色透明であるものは、プラシオライトとも呼ばれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州やネバダ州などのごく一部の地域から産出する。



サイド・ストーリー


2月の誕生石。石言葉は「誠実・心の平和・高貴・覚醒・愛情」など。


旧約聖書の『出エジプト記』に、高僧の胸当てに飾られている12種類の宝石の1つとして登場するなど、歴史は古い。プリニウスの『博物誌』では、紫色の宝石の中で最高のものはインド産である。キリスト教では伝統的に、男性の宗教的献身のシンボルであった。


amethystは、ギリシア語のamethustos(酔わせない)が由来である。酔いを防ぐ効果があると信じられていた[2]



参考文献



  • 益富寿之助 『鉱物:やさしい鉱物学』 保育社〈カラー自然ガイド〉、1974年、10-15頁。ISBN 4-586-40013-7。

  • 春山行夫 『春山行夫の博物誌 4(宝石 1)』 平凡社、1989年。ISBN 4-582-51217-8。



脚注


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  1. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、193頁。ISBN 4-8181-8401-2。


  2. ^ (英語) Oxford Dictionary of English. Oxford University Press. (2003). 




関連項目








  • 鉱物 - 酸化鉱物 - 石英(水晶)

  • 鉱物の一覧


  • 宝石、宝石の一覧



外部リンク








  • Amethyst, MinDat.org, http://www.mindat.org/show.php?id=198 2012年3月31日閲覧。 (英語)

  • “標本名索引-英名”. 地質標本館. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2012年3月31日閲覧。





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