葉室家
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| 葉室家 | |
|---|---|
 わりひし 割菱 | |
| 本姓 | 藤原北家勧修寺流支流 |
| 家祖 | 藤原顕隆 |
| 種別 | 公家（名家） 華族（伯爵） |
| 出身地 | 山城国葛野郡葉室 |
| 主な根拠地 | 山城国 |
| 著名な人物 | 藤原顕隆 藤原光頼 葉室光親 葉室定嗣 葉室光忠 葉室賴昭 |
| 支流、分家 | 姉小路家（公家） 四条家（公家） 堀川家（公家） 粟田口家（奈良華族） |
凡例 / Category:日本の氏族 | |
葉室家（はむろけ）は、名家の家格を有する公家。藤原北家勧修寺流の支流。藤原高藤の後裔で、参議藤原為房の二男･顕隆を家祖とする。家名は、3代光頼が洛西葉室（京都市西京区山田）に営んだ別業に因む。分家に姉小路家などがある。
目次
1 概要
2 歴代当主
3 系譜
4 幕末の領地
5 関連項目
6 外部リンク
概要
家業は儒学・有職故実。九条家の家礼。江戸時代の家禄は183石。旧家・内々。明治維新後は伯爵。菩提所は洛西の葉室山常住寺。
白河法皇の近臣として信任を得た家祖顕隆は兄為隆をも凌ぐ目覚ましい昇進を遂げ、「夜の関白」と称されるほどの権勢を有した。孫の光頼は剛直の人として知られ、平治の乱では平清盛や信西と通じ、内裏に幽閉された二条天皇を六波羅に遷すなど、平氏政権樹立の道を開いている。光頼には光雅･宗頼の実子がいたが、弟の成頼が一旦家督を継ぎ、次いで宗頼がこれを受けた。光雅の子光親は承久の乱に際し、鎌倉幕府追討の宣旨を書いたために駿河で斬られ、その子光俊も配流された。光俊の弟定嗣は後嵯峨上皇の近臣として活躍し、日記『葉黄記』を残しているが、その曾孫光顕は南朝方に属して任国出羽で斬首され、光親流は力を失った。
宗頼の跡は孫の資頼が継ぎ、その孫の頼親は伏見上皇院政の執権を務めた。その6代孫教忠は足利義視に接近し、家として初の従一位に昇る。その子光忠は将軍足利義材から寵用されるも、明応の政変で敗れて処刑された。その曾孫の定藤は天正8年（1580年）早世したために後嗣なく、弟で甘露寺経元の養子となっていた経家が帰家し、頼宣と改名して家督を継ぐ。慶長15年（1610年）頼宣が没して再び後嗣なく、坊城家より頼豊を迎えて養子としたが、その兄が勧修寺家を継ぐことになったため、頼豊は帰家して坊城家を継いだ。そこで滋野井家より頼隆を迎えて養子としたが、元和3年（1617年）に12歳で早世するにつき、今度は万里小路家より迎えて養子としたのが頼業である。頼業は数代ぶりに正二位･権大納言にまで昇進し、以後はこれを先途としたが、頼孝・頼胤・頼要は従一位に昇った。朝儀典礼に通暁する者も少なからず、議奏に補された頼業・頼孝・頼胤らの残した記録類は、この時代を知る上で不可欠のものである。明治17年（1884年）7月8日長邦が伯爵を授けられた。
長邦の養子長通は琴平神社宮司、その養子直躬は賀茂御祖神社宮司を務め、その子賴昭も医師でありながら、のち春日大社宮司へ転身した。
歴代当主
藤原顕隆（1072年 - 1129年）
藤原顕頼（1094年 - 1148年）
藤原光頼（1124年 - 1173年）
藤原成頼（1136年 - 1202年）
藤原宗頼（1154年 - 1203年）
藤原宗方（？ - ？）
葉室資頼（1194年 - 1255年）
葉室季頼（1213年 - 1293年）
葉室頼親（1236年 - 1306年）
葉室頼藤（1254年 - 1336年）
葉室長隆（1286年 - 1344年）
葉室長光（1309年 - 1365年）
葉室長宗（？ - ？）
葉室長忠（？ - ？）
葉室教忠（1423年 - 1494年）
葉室光忠（1451年 - 1493年）
葉室頼継（1492年 - 1529年）
葉室頼房（1527年 - 1576年）
葉室定藤（1558年 - 1580年）
葉室頼宣（1571年 - 1610年）
葉室頼豊（1609年 - 1662年）
葉室頼隆（1606年 - 1617年）
葉室頼業（1615年 - 1675年）
葉室頼孝（1644年 - 1709年）
葉室頼重（1669年 - 1705年）
葉室頼胤（1697年 - 1776年）
葉室頼要（1715年 - 1794年）
葉室頼熙（1750年 - 1805年）
葉室頼寿（1777年 - 1802年）
葉室顕孝（1796年 - 1858年）
葉室顕胤（1815年 - 1817年）
葉室顕熙（1819年 - 1820年）
葉室長順（1820年 - 1879年）
葉室長邦（1839年 - 1899年）
葉室長通（1876年 - 1944年）
葉室直躬（1895年 - 1971年）
葉室頼昭（1927年 - 2009年）
葉室頼由（1962年 - ）
系譜
- 実線は実子、点線（縦）は養子。
| 藤原為房 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 為隆 | 顕隆1 |
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顕頼2 |
顕能 | 顕長 （頼教・顕教） |
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光頼3 |
惟方 | 成頼 | 重方 | 顕真 | 長方 （憲頼） |
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成頼4 |
宗頼 | 光雅 | 重頼 | 宗隆 | 長兼 （頼房） |
兼高 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宗頼5 |
明禅 | 光親 | 顕俊 〔四条家〕 |
姉小路宗房 〔姉小路家〕 |
長朝 | 顕嗣 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宗方6 |
宗行[1] （行光） |
堀川顕親 | 光俊 〔堀川家〕 |
葉室定嗣 （光嗣・高嗣） |
鷹司院按察 | 満子 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
葉室資頼7 |
鷹司院帥 | 尚侍家中納言 | 定藤 （為雄） |
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季頼8 |
光定 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼親9 （時頼） |
光顕 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼藤10 |
頼房 | 頼任 | 光資 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長隆11 |
成隆 | 頼教 | 花園院冷泉 | 光暁 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長光12 |
長顕 | 長藤 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長宗13 |
宗顕 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長忠14 |
長親 （定顕） |
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教忠15 |
頼時 （宗豊・定藤） |
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光忠16 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼継17 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼房18 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 豊隆 | 定藤19 |
頼宣 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼宣20 （経家） |
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頼豊21[2] |
宣子 | 頼隆[3] |
頼業[4] |
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頼隆22[3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼業23[4] （顕長） | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼孝24 |
橋本公綱 | 冷泉為経 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼重25 |
橋本実松 | 頼胤 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼胤26 （久俊） |
頼胤 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼要27[5] （俊範） | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼熙28[6] （栄行） | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼寿29 |
頼子 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
顕孝30 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
顕胤31 |
顕熙32 |
長順33 |
粟田口定孝 〔粟田口家〕 |
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長邦34 |
俊顕 | 光子 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長通35[7] |
春子 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
直躬36[8] |
千鶴子 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼昭37 |
粟田口頼言 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
頼由38 |
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^ 藤原行隆の五男。
^ 坊城俊昌の二男。
- ^ ab滋野井季吉の子、祖母は頼房の女。
- ^ ab万里小路孝房の二男。
^ 坊城俊清の二男、母は頼重の女。
^ 堤代長の二男。
^ 万里小路通房の二男。
^ 鍋島直柔の三男。
幕末の領地
国立歴史民俗博物館の『旧高旧領取調帳データベース』より算出した幕末期の葉室家領は以下の通り。（3村・183石）
山城国葛野郡御所之内村のうち - 38石- 山城国葛野郡下山田村のうち - 95石
- 山城国乙訓郡今里村のうち - 50石
関連項目
勧修寺家（かじゅうじけ）
甘露寺家（かんろじけ）
外部リンク
公卿類別譜（公家の歴史）葉室 （日本語）
葉室家（名家） （日本語） - （世界帝王辞典）
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