「階段島」シリーズ














































「階段島」シリーズ
著者
河野裕
イラスト
越島はぐ
発行日
2014年9月1日 -
発行元
新潮社
ジャンル
青春、ミステリ

日本の旗 日本
言語
日本語
形態
文庫判
公式サイト
http://shinchobunko-nex.jp/special/001.html

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「階段島」シリーズ (「かいだんとう」シリーズ)は、河野裕による日本の小説のシリーズ。イラストは越島はぐが担当している。2014年(平成26年)9月から、新潮文庫nex(新潮社)より刊行されている。




目次






  • 1 概要


  • 2 作品一覧


  • 3 あらすじ


  • 4 登場人物


  • 5 用語


  • 6 演劇


  • 7 漫画


  • 8 脚注


    • 8.1 注釈


    • 8.2 出典




  • 9 外部リンク





概要


「心を穿つ青春ミステリ」と銘打たれた本シリーズは、「捨てられた」人間が行き着く謎の孤島「階段島」で主人公の男子高校生・七草が幼馴染の真辺由宇と有り得ない再会を果たしたことで始まる青春ミステリ小説である。2014年(平成26年)9月、シリーズ第1作の『いなくなれ、群青』が新潮文庫の新サブレーベル「新潮文庫nex」の初回配本として刊行され[1]、以後、続刊がほぼ年1回のペースで発表され[注 1]、2018年(平成30年)3月現在では既刊5巻を数える。著者の河野裕にとっては、『サクラダリセット』、『つれづれ、北野坂探偵舎』に続く小説のシリーズである。


本シリーズは「新潮文庫nex」の人気シリーズであり、「新潮文庫nex総選挙2015」では第1位[2]、「新潮文庫nex総選挙2016」の「男性に支持された本 ベスト3」では第2位[3]、「2017nex甲子園」の売上累計部教ランキングで第1位に選ばれている[注 2]。また、2015年(平成27年)、シリーズ第1作の『いなくなれ、群青』が第8回大学読書人大賞を受賞[4][5]、翌2016年(平成28年)には、本シリーズが第2回SUGOI JAPAN Award(エンタメ小説部門)で第2位に選出された[6]


本シリーズは、小説以外のメディアにも展開している。2016年(平成28年)6月、加藤拓也脚本・演出、宮崎翔太、中山絵梨奈らの出演でシリーズ第1作の演劇版『いなくなれ、群青』が上演された。また、2018年(平成30年)4月より、「階段島」シリーズの漫画版『いなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star』(兎月あい作画)が、スクウェア・エニックスの漫画雑誌『月刊Gファンタジー』にて連載が開始された。



作品一覧


作品は、新潮社より新潮文庫のサブレーベル「新潮文庫nex」として刊行されている。既刊5巻。書籍自体にはシリーズ名や巻数の表記が無い。表紙カバーには、英語タイトルが表記されている。全て文庫のための書下ろしである[7]



  • 第1作『いなくなれ、群青』 2014年9月1日発行(2014年9月1日発売[8])、ISBN 978-4-10-180004-2
    • 英語タイトルは「go away, ultramarine」。


  • 第2作『その白さえ嘘だとしても』 2015年6月1日発行(2015年6月 1日発売[9])、ISBN 978-4-10-180034-9
    • 英語タイトルは「even if that white is a lie」。


  • 第3作『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』 2016年1月1日発行(2016年1月1日発売[10])、ISBN 978-4-10-180056-1
    • 英語タイトルは「love is a smeared scarlet」。


  • 第4作『凶器は壊れた黒の叫び』 2016年11月1日発行(2016年11月1日発売[11])、ISBN 978-4-10-180080-6
    • 英語タイトルは「fatal damaged darkness」。


  • 第5作『夜空の呪いに色はない』 2018年3月1日発行(2018年3月1日発売[12])、ISBN 978-4-10-180103-2

    • 英語タイトルは「colorless night sky curse」。

    • 文庫購入者には、限定特典として掌編小説『河野裕 階段島シリーズ外伝掌編』「いつも、いくつもの言葉を塗りつぶしている」のペーパーが提供される。





あらすじ







登場人物



七草(ななくさ)

主人公。柏原第二高等学校の男子生徒。一年生。悲観的な思考の持ち主。

階段島で平穏な生活を送っていたが、真辺由宇との思いがけない再会をきっかけに島の謎や様々な事件に関わることになる。



真辺 由宇(まなべ ゆう)

柏原第二高等学校に転入した女子生徒。一年生。七草の幼馴染。

裏表のない純粋な理想主義者ゆえに、人間関係では孤立しがち。七草とは、中学二年の転校後、連絡を絶っていたが階段島で再会する。



堀(ほり)

柏原第二高等学校の女子生徒。一年生。

口数が極端に少ないが、七草に対しては週末に長い手紙を送っている。



佐々岡(ささおか)

柏原第二高等学校の男子生徒。一年生。快活な人物。

いつもイヤホンでゲームミュージックを聞いている。



水谷(みずたに)

柏原第二高等学校の女子生徒。一年生。クラス委員長。



相原 大地(あいはら だいち)

小学二年生。明るく素直で賢い少年。

階段島に「捨てられる」人間はどんなに幼くても中学生以上なので、異例な存在である。



時任(ときとう)

郵便局員。髪の長い女性。七草に対しては、初対面の頃から妙に馴れ馴れしい。



ナド

柏原第二高等学校の男子生徒。相手により自分の名前を変え、七草の前では「一〇〇万回生きた猫」を名乗る。本人不在のところでは「ナド」と呼ばれている。



トクメ先生(トクメせんせい)

柏原第二高等学校の女性教師。七草のクラス担任。顔を白い仮面で隠している。



安達(あだち)

高校一年生。「魔女」のことを調べている謎の少女。



用語



階段島(かいだんとう)

捨てられた人間が行き着く謎の島。本人には、島に来たときの記憶が無い。失くしたものを見つける以外に島を出る方法が無い。

島の山頂へ向かう階段の先には「魔女」が住む館がある、といわれている。



柏原第二高等学校(かしはらだいにこうとうがっこう)

七草や真辺らが通う高等学校。階段島唯一の高等学校だが、校名には「第二」が付く。



ピストル・スター


いて座の方向にあるピストル星雲の中にある恒星。発見された時点では、観測史上、最も明るい星だった。七草が好きな星。



演劇



2016年(平成28年)、シリーズ第1作『いなくなれ、群青』の演劇版が、東京都板橋区高島平にあるLIVESTAGE hodgepodgeにて上演された[13][14]。上演期間は6月22日から同月26日までの5日間だった[13][14]。若手演出家の加藤拓也が脚本・演出を担当し、出演者には、宮崎翔太、中山絵梨奈、森川彩香、八木ひなた(ぷちぱすぽ☆)らが起用された[15]



漫画


2018年(平成30年)2月、「階段島」シリーズの漫画化が発表された[16]。漫画のタイトルは、シリーズ第1作『いなくなれ、群青』に基づき『いなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star』となった。シナリオは原作者の河野裕による新規書下ろしであり、作画は兎月あいが担当した[17]。同年4月18日発売のスクウェア・エニックスの漫画雑誌『月刊Gファンタジー』2018年5月号より連載が開始された[18]。シナリオ担当の河野裕は、主人公・七草の視点から語られる原作の小説版と異なり、漫画版では複数の人物の視点から描く群像劇風に構成を変えた、と語っている[19]



脚注


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注釈




  1. ^ ただし、2016年(平成28年)は第3作と第4作が刊行されたが、翌2017年(平成29年)は一度も刊行が無かった。


  2. ^ ただし、シリーズ名を「「いなくなれ、群青」シリーズ」と表記している。 「2017nex甲子園」 新潮文庫nex公式サイト(新潮社)、2018年4月17日閲覧.



出典





  1. ^ 「新潮社による新文庫「新潮文庫nex」創刊、「キャラクター」と「文学」の融合を目指す」 CINRA.NET 2014年9月1日付、2018年4月17日閲覧.


  2. ^ 「新潮文庫nex総選挙2015」 新潮文庫nex公式サイト(新潮社)、2018年4月17日閲覧.


  3. ^ 「新潮文庫nex総選挙2016」 新潮文庫nex公式サイト(新潮社)、2018年4月17日閲覧.


  4. ^ 「「2015大学読書人大賞」が決定!」 大学読書人大賞公式サイト(出版文化産業振興財団)、2015年5月10日付、2018年4月17日閲覧.


  5. ^ 「「2015大学読書人大賞」に河野裕氏『いなくなれ、群青』」 新文化 2015年5月11日付、2018年4月17日閲覧.


  6. ^ 「第2回 2016結果発表」 SUGOI JAPAN公式サイト(読売新聞社)、2018年4月17日閲覧.


  7. ^ 各巻の巻末を参照。


  8. ^ 「作品詳細 -いなくなれ、群青-」 新潮文庫nex公式サイト、2018年4月17日閲覧.


  9. ^ 「作品詳細 -その白さえ嘘だとしても-」 新潮文庫nex公式サイト、2018年4月17日閲覧.


  10. ^ 「作品詳細 -汚れた赤を恋と呼ぶんだ-」 新潮文庫nex公式サイト、2018年4月17日閲覧.


  11. ^ 「作品詳細 -凶器は壊れた黒の叫び-」 新潮文庫nex公式サイト、2018年4月17日閲覧.


  12. ^ 「作品詳細 -夜空の呪いに色はない-」 新潮文庫nex公式サイト、2018年4月17日閲覧.

  13. ^ ab「第9回目公演『いなくなれ、群青』(新潮文庫刊)」 劇団た組。公式サイト、2016年3月6日付、2018年4月17日閲覧.

  14. ^ ab「-劇団た組。第9回目公演- 『いなくなれ、群青』舞台化」 新潮文庫nex公式サイト(新潮社)、2016年6月9日付、2018年4月17日閲覧.


  15. ^ 「ぷちぱすぽ・八木ひなた、元AKB48・森川彩香、中山絵梨奈、宮崎翔太ら出演で『いなくなれ、群青』舞台化」 music.jpニュース 2016年3月6日付、2018年4月17日閲覧.


  16. ^ 「『いなくなれ、群青』コミカライズ決定」 新潮文庫nex公式サイト(新潮社)、2018年2月28日付、2018年4月17日閲覧.


  17. ^ 「次号予告」 月刊Gファンタジー公式サイト(スクウェア・エニックス)、2018年4月17日閲覧.


  18. ^ 河野裕原作・シナリオ、越島はぐキャラクター原案、兎月あい作画 「いなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star」 『月刊Gファンタジー』2018年5月号 スクウェア・エニックス、2018年4月18日発売、巻頭カラー.


  19. ^ 「「いなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star」BEGINNING-GUIDE」 『月刊Gファンタジー』2018年5月号 スクウェア・エニックス、2018年4月18日発売、p.34.




外部リンク



  • <階段島>シリーズ特設サイト (新潮文庫nex公式サイト内)



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