点心
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点心 | |||||||||||
繁体字 | 點心 | ||||||||||
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簡体字 | 点心 | ||||||||||
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点心(テンシン)とは中華料理の軽食の総称である。菜(中華料理の主菜)と湯(中華スープ)以外のものを指す。
目次
1 概要
2 地方性
3 種類
3.1 甜点心
3.2 鹹点心
4 時間帯
5 関連項目
6 関連文献
7 脚注
8 外部リンク
概要
「点心」という名前は禅語『空心(すきばら)に小食を点ずる』からきたという説や、心に点をつけることから心に触れるものと言う説がある。明確な定義はないが、食事の間に少量の食物を食べることなので、菓子や間食、軽食の類いは全て点心と呼ばれる。中国の朝食は点心ですまされる事が多い。
日本には室町時代に伝来し、朝食と夕食の間に食べる箸休めの品とされた(当時は1日2食が普通だった)。
朝鮮語ではチョムシム(점심)と発音し、昼食の意味で使われる[1]。
茶を飲みながら点心を食べることを飲茶(ヤムチャ)という。また、点心を専門に作る料理人は点心師と呼ばれる。
地方性
下記の各点心は中国のどこにでもみられるものもあれば、特定の地方にしかみられないもの、あるいは地方料理として提供されるものもある。後述の種類の項目において、地方性がみられるものについてはその記載をした。
種類
中華点心は味によって甜点心と鹹点心の2つに分けることができる。
甜点心
甜点心とは甘味のある点心を指す。皮で餡などを包むものからプリンのようなものまで色々ある。
- 豆沙包子(あんまん)
小豆の餡の入った饅頭。蒸して作る。
- 桃包(タオバオ、桃饅頭)
桃の形をした蒸し饅頭で、具は白い豆餡。中国では主に誕生日を祝うときに食べるので「寿包」「寿桃」とも呼ばれ、むしろその名で知られている。
蓮蓉包
蓮の実餡の蒸し饅頭。
- 芝麻球、煎堆(胡麻団子)
白玉粉で胡麻餡を包み、まわりに胡麻をまぶして揚げた団子。
月餅
- 生地で餡を包んで型に入れ焼き上げた菓子。中国では中秋節でしか食べられない。各地にあるが、地方差が比較的大きい。
八宝飯
もち米を使った甘い炊き込みご飯。干し棗などのドライフルーツや蓮の実などの種実類をトッピングする。主に上海周辺で見られる。
薩奇馬
- 元は満州族の菓子だが、清朝時代に中国各地に広まった。外見はおこしに似ているがふわふわと柔らかい。
馬拉糕、馬來糕(マーラーカオ)
- 本来はマレー風の菓子。蒸しパンの一種。広東語で当てた字を北京語読みしている。
杏仁豆腐(アンニンドウフ)
杏仁風味の牛乳寒天。代用としてアーモンドで風味をつけたものもある。
- 芒果布丁(マンゴープリン)
マンゴーの果肉を潰して牛乳、ゼラチンなどを混ぜ、冷やし固めたもの。香港から各地に普及した。
- 凍蛋(トンタン)
- 煮溶かした寒天に砂糖を加えて荒熱を取り、卵と香料を加えて冷やし固めたもの。
蛋撻(エッグタルト)
カスタードプディングのタルト。香港やマカオから各地に普及した。
- 粽子(ちまき)
竹の皮で小豆餡や甘く煮たナツメ、栗などともち米を包み蒸したおこわの一種。鹹点心のものもある。
タピオカのデザート
キャッサバのでんぷんを丸めた「タピオカパール」を甘い汁で煮たもの。
- 珍珠(QQ)
- 台湾発祥。黒い大きなタピオカ。
- 愛玉子(アイギョクシ)
- 台湾特産の愛玉子のペクチンをゼリー状に固めたもの。無味のためレモンと砂糖で味をつけられる事が多い。
- 抜糸白薯、抜糸紅薯、抜糸地瓜
サツマイモを素揚げにして飴を絡めたもの。大学芋に似ているが、飴の量が多い。
鹹点心
鹹点心とは塩味の点心のことであるが、甘くない点心であり必ずしも塩味に限らない。茹、蒸、揚と色々な調理法がある。
餃子
小麦粉主体の皮で肉、野菜、魚介類の餡を包んだもの。焼餃子、蒸し餃子、水餃子、揚げ餃子がある。もともと華北の点心。
焼売(しゅうまい)
- もともと華北のもので、大麦主体の皮で肉や魚介類の餡を茶巾状に包んだもの。日本で知られているものは広東風で円柱形に近い形状である。
包子(パオズ)
- 小麦粉の生地で肉主体の餡を包んで蒸したもの。半球形に近い形状が多く、日本でも中華まん・豚まんとして親しまれており、種類は多様。薄い皮で包む小籠包(小籠包子)も含まれる。
春巻き
- 麦主体の皮で餡を包んで揚げたもの。細長い外観をしていることが多い。華中、華北では甘い小豆餡を入れて甜点心とすることもある。
春餅
- 中華風薄焼きクレープ。華北のもの。
腸粉
コメを原料にして皮を作り、それを具に巻いて蒸した小吃。広東料理のひとつ。
葱油餅
- 中華風葱入りパイ。主に華北のもの。
油条(油炸鬼)
- 中華風揚げパン。添加した重炭酸アンモニウムの働きで膨らませる。広州、香港では「油炸鬼」と呼ぶ。
- 粽子(ちまき)
竹の皮で筍、鶏肉などともち米を包み蒸したおこわの一種。甜点心のものもある。
大根餅(蘿蔔糕)
大根を千切りにして茹で、干しエビ、シイタケのみじん切り、上新粉を加えて練ったのち、蒸したもの。さらに焼いて食べる場合もある。広東風と台湾風のものがある。
豆腐花
- 柔らかめの豆腐に、ネギ、干しエビ、醤油、ラー油などをかけたもの。
小籠包
蒸籠蒸しでつくる薄い皮の中にスープ(肉汁)が入った肉まん。上海が発祥地。
- 生煎包(生煎饅頭)
- 小籠包を厚めの皮で作り、蒸籠蒸しにせず、鉄板で蒸し焼きにして作る。上海の点心。
- ラーメン
- チャーハン
- 粥
- 餛飩
時間帯
食べる時間帯によって
- 早点(朝御飯)
- 午点(おやつ)
- 晩点(夜食)
となる。
関連項目
飲茶(ヤムチャ)
関連文献
- 浅田峰子『飲茶 いま、いちばんトレンディーな手作り点心』グラフ社、1995年8月
- 市川友茂『点心とデザート 家庭でつくる本格点心』柴田書店、2000年1月、ISBN 4388058556
- 酒井美代子『酒井美代子の今夜は台湾料理 海鮮・蒸しもの・粥・麺・点心・デザート75種』農山漁村文化協会、1995年12月、ISBN 4540950665
- 孫幼テイ『幼婷(アーティ)さんの北京的点心 : ぎょうざ、肉まん、ワンタン、めんetc.』文化出版局、1997年1月、ISBN 4579205626
- 河田吉功『河田吉功のニュースタンダードチャイニーズ 文琳の中華・点心』大海社、1997年10月、ISBN 4925006347
- 程一彦『飲茶 本格点心と小皿料理 基本と技・完全マスター』プロトギャラクシー、1999年9月、ISBN 4894600714
- 中山時子、木村春子(共著)『点心の知恵・点心のこころ』日本放送出版協会、2006年7月、ISBN 4140881887
- 松本秀夫、吉岡勝美(共著)『点心と小菜 中国料理の演出』鎌倉書房、1989年5月、ISBN 4308004543
- 游純雄、王志雄『かんたん・おいしい点心 台湾のプロが教える軽食・おやつ』池田書店、1998年12月、ISBN 4262128296
- 『中国料理の調理技術 有名店・繁盛店の味づくりのコツ. 麺・点心編』旭屋出版、1998年1月、ISBN 4751101137
脚注
^ 韓国語辞書(ケイペディア)
外部リンク
- 点心