テロリズム































テロリズム(英語: terrorism)とは、政治的な目的を達成するために暴力および暴力による脅迫を用いることを言う。日本語ではテロリズムを「テロ」と略し、テロリズムによる事件を「テロ事件」と呼ぶ場合が多い。またテロリズムの実施者をテロリスト(英: terrorist)と呼ぶ。




目次






  • 1 用語


  • 2 定義


    • 2.1 概要


    • 2.2 国際連合


    • 2.3 テロ防止関連諸条約


    • 2.4 アメリカ合衆国


    • 2.5 日本




  • 3 種類


  • 4 歴史


  • 5 議論


  • 6 米国内のテロリズム


  • 7 対応


    • 7.1 テロリズムへの対応


    • 7.2 テロ対策への懸念・批判




  • 8 脚注


    • 8.1 法令文


    • 8.2 注釈


    • 8.3 出典




  • 9 参考文献


    • 9.1 日本語文献


      • 9.1.1 書籍


      • 9.1.2 論文




    • 9.2 非日本語文献




  • 10 関連項目


  • 11 外部リンク





用語




英語で「テロリズム (terrorism)」の語が初期に使用された一例。タイムズ1795年1月30日付け紙面より。「我々の自由を転覆しようとするしくみはひとつだけではない。過激主義は全ての情熱を引き起こし、王制はその希望をまだ諦めておらず、テロリズムはいまだかつてないほど大胆なようだ。」


テロリズムとは何らかの政治的な目的を達成するために暴力や脅迫を用いることを言う。「テロリズム」の語源はフランス語のterrorisme[1]、1793年から1794年のフランス革命の際の恐怖政治(フランス語: La Terreur)に由来し、更にフランス語のterreurはラテン語のterreōから派生した語で「恐怖」を意味する[2]。「テロリズム」という用語が使われるようになったのはフランス革命において行われた九月虐殺がきっかけであった。この虐殺事件では革命派が反革命派1万6千人を殺害する恐怖政治を行い、その中で政治的な用語として登場した[3]。フランス革命ではジャコバン派が恐怖政治を行い、ジャコバン派の権力喪失後に「テロリスト」の用語は使用されるようになった[4]


テロリズムは語源(Terror:恐怖)[5]の通り、暴力による恐怖を政治的な目的のために利用するため、大衆の間に恐怖心を植え付けることが最大の目的となる。爆発物の使用、要人の誘拐・暗殺、交通機関などインフラへの打撃、無差別殺傷などが典型的な手段である。核・生物・化学・放射線など大量破壊兵器の使用や、シンボリックな建物への攻撃は社会にパニックを惹起する上で効果的であり、地下鉄サリン事件や9.11同時多発テロなど前例がある。


テロリズムは、左翼および右翼政党、革命家、ナショナリズム集団、宗教集団、そして政府側など多岐に渡る政治的な組織が、彼らの目的を達成するために実施している[6]



定義



概要



「テロリズム」の語の正確な定義には多数の困難が伴っており、100を超える多数の定義が存在している[7][8]


オックスフォード英語辞典(OED)はきわめて古典的な用法を真っ先に挙げている[9]


1.1789-1794年のフランス革命時にフランスの権力者が指示し遂行した威嚇による統治(恐怖政治)

2.(派生用法)脅迫や威嚇を意図した攻撃方針


— オックスフォード英語辞典

だがこのOEDの説明では現代的な用法を理解するにはもの足りないと感じられることになる[9]
「テロリズム」という語の現代的な用法は政治的なものである[9]。テロリズムの概念は、しばしば国家の権威者やその支持者が、政治的あるいはその他の敵対者を非合法化し[4]、更に国家が敵対者への武力行使を合法化するためにも使用されている[4][10]。この語の用法には歴史的な議論があり、例えばネルソン・マンデラやチェ・ゲバラ、マハトマ・ガンディーなどもかつては「テロリスト」と呼ばれていたのである[11]


各国政府が独自に定義付けをしている例があるが、自国や自国の支持する武装集団による暴力行為は「テロリズム」から除外して、他の組織のもののみを「テロリズム」と呼んでおり、定義が自己中心的で、普遍性を持ちえず、妥当性に関しては疑問視されている。ノーム・チョムスキーは、アメリカの公式文書によるテロリズムの定義に従えば「アメリカが1985年にベイルートで1人の聖職者を暗殺すべくモスクの外にトラックに仕掛けた爆弾を設置し、80名を殺し、250名に怪我を負わせた」行為や「アメリカが1980年代にニカラグアを攻撃し壊滅状態に陥れた」のは間違いなくテロである、と主張している[12]




国際連合


国際連合は、2004年11月、国際連合事務総長による報告書において、テロリズムを以下のように示した。


住民を威嚇する、または政府や国際組織を強制する、あるいは行動を自制させる目的で、市民や非戦闘員に対して殺害または重大な身体的危害を引き起こす事を意図したあらゆる行動
— [13]


テロ防止関連諸条約


当条約ではハイジャック関連を中心に、以下がテロ行為とされている[14][15]



  • 航空機内の犯罪:航空機内で行われた犯罪その他ある種の行為に関する条約(航空機内の犯罪防止条約 東京条約)

  • 航空機ハイジャック:航空機の不法な奪取の防止に関する条約(航空機不法奪取防止条約 ヘーグ条約)

  • 民間航空機の安全に対する不法行為:民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約(民間航空不法行為防止条約 モントリオール条約)、2010年作成の国際民間航空についての不法な行為の防止に関する条約(北京条約)においては、さらに核物質や生物兵器等の具体的事項を列挙

  • 国家代表等に対する犯罪行為:国際的に保護される者(外交官を含む。)に対する犯罪の防止及び処罰に関する条約(国家代表等犯罪防止処罰条約)


  • 人質を取る行為:人質をとる行為に関する国際条約(人質行為防止条約)

  • 国際輸送中の核物質の窃盗:核物質の防護に関する条約(核物質防護条約)

  • 空港における不法な暴力行為:1971年9月23日にモントリオールで作成された民間航空の安全に対する不法な行為の防止に関する条約を補足する国際民間航空に使用される空港における不法な暴力行為の防止に関する議定書(空港不法行為防止議定書)

  • 海洋航行の安全に対する不法行為:海洋航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約(海洋航行不法行為防止条約)


  • 大陸棚プラットフォームの安全に対する不法行為:大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書(大陸棚プラットフォーム不法行為防止議定書)

  • 爆発物を公共の場所に設置する行為:テロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約(爆弾テロ防止条約)

  • テロリストに資金を供与する行為:テロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約(テロ資金供与防止条約)


  • 放射性物質や核爆発装置を所持し、使用する行為:核によるテロリズムの行為の防止に関する国際条約(核テロリズム防止条約)



アメリカ合衆国


FBIの報告書においても、統一されたテロの定義がないことが示されているが[16]、法令等における定義として、合衆国法典第18編第2331条 18 U.S.C. § 2331においては、暴力行為若しくは人命に危険を及ぼす行為又は政府の行動に影響を及ぼすための大量破壊、暗殺、誘拐などを指す[17]。また、連邦規則集第28編0.85条(28 CFR 0.85(l))において、FBIとして「政治的又は社会的な目的の促進のために、政府や市民、もしくはその一部への脅迫や強制ないし、人物や資産に対する不当な実力行使や暴力」としている[18][19]


アメリカ国務省は、合衆国法典第22編第2656f条 22 U.S.C. § 2656fに基づき、国際テロリズムに関する年次報告書を作成しているが、そこでは「工作員や非国家的団体によって行われる政治的な動機による非武装目標への計画的な暴力行為」としている[20]。また、テロ活動を支援する団体も含めて、国務長官により国外テロ組織(Foreign Terrorist Organizations, FTOs)に指定され、監視や制裁の対象とされる[21][22][19]



日本


日本の法令でテロリズムに関連するものには以下のようなものなどがある。



  • 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金等の提供等の処罰に関する法律 第1条[法令文 1]

  • 警察庁組織令 第39条[法令文 2]


  • 自衛隊法 第81条の2第1項[法令文 3][† 1]


  • 特定秘密の保護に関する法律 第12条2項[法令文 4]

  • その他

    • 北朝鮮による日本人拉致問題 - 2001年より北朝鮮による拉致被害者家族連絡会、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会が「拉致はテロ」の表現を使用し[27]、2003年6月の衆議院本会議で小泉純一郎首相が「普通には、テロと言えると思います」と答弁した[28]。2007年12月には衆議院の拉致問題委員会で「拉致はテロであり、拉致被害者が抑留され続けている以上、テロは今も続いている」として、アメリカ合衆国政府による北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に反対する決議案を、日本共産党を除く賛成多数で決議した[29]。しかし秘密裏に行われた拉致を政府は当初は「テロ」と呼んでおらず、この表現には議論も存在する[30][31][32]



種類


背景や動機による分類としては歴史的用語を含めると、社会主義者や共産主義者によるテロを「赤色テロ」、反革命側によるテロを「白色テロ」、アナキストによるテロを「黒色テロ」、宗教的目的を背景とするテロリズムを「宗教テロ」、貧困(貧困の苦境や貧富の極端な差)が原因となって起きるテロリズムを「貧困テロ」、などと呼ぶことがある。


また実施者の人数による分類では、集団による「集団テロ」、個人による「個人テロ」、特に単独犯を「ローンウルフテロ」などと呼ぶ場合もある。国外の過激思想に共鳴した国内出身者によるホームグロウン・テロでは、ローンウルフが多いとされる[33]


テロの実行手段による分類としては、実行犯が爆弾を大衆あるいは特定の人物の周辺へ投げ込み爆発させる「爆弾テロ」、爆発物を無差別あるいは計画的に設置して区域を爆破する「爆破テロ」や実行犯が自爆する「自爆テロ」、核兵器または核物質を使用する「核テロリズム」、病原菌を使用する「バイオテロ」、環境に影響を与える「環境テロ」、コンピュータネットワークやコンピュータに対する攻撃を行う「サイバーテロ」などの表現も使用されている。


かつてはハイジャックや重要施設を占拠して人質を取るタイプのテロが続発したが、解決手段として特殊部隊の突入が行われるようになってからは、これらの手段は下火になった。


アメリカ国務省が発表した報告書『世界におけるテロリズムの現状』(Partterns of Global Terrorizm)によれば、世界のテロリズムによる犠牲者の数は、1998年から2003年にかけて毎年、1000-7000人程度であるとされる[34]。一方で対テロ戦争による犠牲者の数も多く、例えばイラク戦争の場合、アメリカの科学者チームによる集計で10万人の民間人が死亡したとされる[34]



歴史



古くはスパルタにおける κρυπτειαクリュプテイアなどに例が見られる。50年頃のユダヤではローマ帝国からの独立をめざす熱心党がテロ行為をおこなった。スッラによるプロスクリプティオやユリウス・カエサルの暗殺事件などもテロと呼ばれることがある。


近代以降では、上述のフランス革命における革命側による恐怖政治や、王党派側による白色テロ、第一次世界大戦の引き金となったサラエボ事件、ロシア革命での赤色テロ、アナーキストによる黒色テロなどが有名である。特にヨハン・モスト(英語版)の「爆弾の哲学」に影響された19世紀末のアナキスト達による一連のダイナマイトによる暴力行動では、国家権力に正面から対抗する手段を持たない政治勢力、思想集団、宗教勢力が奇襲的な殺戮行為を行うことにより、国際社会や外交関係といった利害を背景としてそれにつけこみ、目標国家に政治的打撃を与え、政治的主張を受け入れさせることが主流となった[35]


20世紀では、スターリン主義による大粛清、ナチズムによる水晶の夜事件がなどが発生した。


また第二次世界大戦後では冷戦や民族自決運動の高まりによる各種の事件、1970年代にはパレスチナ問題を背景としたPFLP旅客機同時ハイジャック事件や、新左翼系のドイツ赤軍、日本赤軍、赤い旅団などにより、従来の紛争地域以外を含めた国際的なテロ事件が多発した。1980年代以降は、市民をも攻撃対象とする無差別テロが増加してきている[36]



議論


一般的に、テロリズムは「非難される行為」と位置づけられる。また同時に、テロリズムは「周知されることで恐怖心を呼び起こすもの」である。この点において狭義の意味での暗殺とは異なる。直接の攻撃対象以外である大衆を操作・支配する目的で無差別に、あるいは象徴的な人物を攻撃する手段は、強い道徳的・倫理的非難の対象となる。


そのため、「テロリズム」という言葉の持つ、強い反道徳性・反倫理性を活用するかたちで、「自らとは異なる立場に立つ者のアピールや実力行使」に対して、「それはテロリズムである」というレッテル(ラベル)を貼るという方法で、非難を行うという方法論・戦術がある(プロパガンダ)。この非難の対象とされるものには、しばしば政治的アピールや非暴力直接行動などが含まれる。


しかしながら、ある行動が、利害が対立する者からの「テロリズム呼ばわり」に基づいてテロリズムになるわけではない。利害対立者の行動をテロリズム呼ばわりするというのは、正当化のための修辞(レトリック)であり[37]、その行動がテロリズムに分類されるべきものであるかどうかを決定するものではないということには注意する必要がある。しばしば「利害対立者からのテロリズム呼ばわり」は、テロリズム呼ばわりした者とテロリズム呼ばわりされた者との不仲の存在証明にすぎない。


テロリズムは暴力が関わる複雑な現象である。テロリズムの中核的な概念は「社会への何らかの訴えかけが意図された、物理的被害よりも心理的衝撃を重視する暴力行為」であると捉えることができる[† 2]


古典的なテロリズムは古代から観察されているが、定義されたのはフランス革命において行われた9月虐殺がきっかけであった。9月虐殺事件では反革命派1万6千人を革命派により殺害する恐怖政治を行った[38]。現代のテロリズムの手法はより複雑化しており、従来の革命勢力だけではなく、全体主義の政府、分離主義の政治勢力などのあらゆる社会集団がテロ活動を行い得るようになっており、冷戦後には強制外交の手段としてテロリズムは確立されている[39]


アメリカがテロを「新しい戦争」と呼んだ背景には、テロリストの国際法上の地位の問題がある。テロを新たな国際法上の戦争形態に加えないと「民間人を装う便衣兵による民間人を狙った戦闘スタイル」を容認することになる。テロを戦争と認定できればテロリストから交戦者資格(捕虜として軍事裁判を受ける権利を持つ)を剥奪できることになる[40]



米国内のテロリズム


1995年4月には米国のオクラホマシティにある連邦政府ビルが爆破されるという事件(オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件)が起きた。犯人はアメリカ陸軍で軍歴を持つアイルランド系白人青年であった。2001年9月-10月には米国で炭疽菌テロ事件が起きた。米国の白人の科学者が犯人として逮捕された。2001年にアメリカ同時多発テロ事件が起きると、時の大統領ジョージ・W・ブッシュは「対テロ戦争」を宣言し、米国愛国者法の施行を手始めに徹底的な策を打ち始めた。これはアフガニスタン紛争 (2001年-)につながった。


同時多発テロ後の「テロ対策」を口実としたNSAによる全世界のインターネット通信監視の開始


実はそれ以前からアメリカ国家安全保障局(NSA)は、米国外のインターネット経由の通信は当たり前のように監視していたが、(ウォーターゲート事件で大統領が国民の通信を監視し悪用したことを教訓に自国民監視を二度とさせないために)アメリカ合衆国憲法の規定によって、この同時多発テロ事件までは米国内の(米国市民同士の)ネット通信だけは裁判所の許可なしに監視することはできない取り決めになっていたのだが、この事件をきっかけにして「テロ対策」の範囲を拡大解釈して、米国内のインターネット通信まで、裁判所の許可なしにすっかりまるごと丸見えの状態で監視する、という、(はっきり言えば)米国憲法違反のしくみを作り上げてしまった[41]。だが、外部に向かっては言葉巧みに表現を置き替えて、あたかも匿名性を保ちわずかな情報しか収集しないかのように嘘の説明をし、問題ないシステムのようにごまかして説明したため、実際には強力な監視システムが存在できてしまうことはNSAの中枢部の数名と、ごく一部のNSA技術者と、米国大統領くらいしか知らなかった[41]。結局NSAはインターネット網のほとんどが米国経由であることを利用し、米国から見た外国人も、さらに米国人も含めて、大量の通信内容を、全てまるごと監視するようなしくみを作り上げたのである[41]。が、やがて一部の人がその不法なしくみが存在することに気付きはじめ、新聞社などに告発したが、ブッシュ政権などの圧力でもみ消されてしまった[41]。結局、その告発(と告発の不発)とは別に、(NSAの日本支部で、渋谷に存在する(隠れ蓑的な)インターネット通信企業にも勤務していたことのある)NSAの若い技術者エドワード・スノーデンが独自にその不法なシステムの存在に気づき、別の新聞社の記者に対してその情報を教え告発したことで、米国NSAによる全世界のインターネット通信に対する監視システムの存在が世界的に明るみに出て世界中の人々の知るところとなり、世界的に大問題になった[41]



ホームグロウン・テロリズム

2009年から2010年にかけて起こった、未遂を含む米国を標的にしたテロ事件は、当局が訴追した内の約4割が米国民だったことが明らかになっている。家庭の崩壊、貧困、差別など米国社会がかかえている諸問題によって疎外感を覚えている若者らが、インターネット上の交流サイトなどを通じて過激派思想に染まりテロを起こす、「ホームグロウン・テロリズム」(地元育ちのテロリスト)が脅威となっている[42][43]


2013年4月にはボストンマラソン爆弾テロ事件が起きた。犯人は米国に住む兄弟でありテロ組織の構成員ではなかった。



対応



テロリズムへの対応


ビル・クリントンは、テロリズムを終息させるのは《国家を超えた共通の人類意識》であり、経済的に苦しむ国々に援助の手をさしのべない限り米国は永遠にテロリズムと戦い続けることになる、と2002年にカリフォルニア大学バークレー校での講演した時に指摘した[44]。先進国の人はいわゆる「グローバル経済」や「テクノロジー・ブーム」などが世界の状況になっているかのような幻想を抱いて浮かれているが、実際には世界の大半の人々にとってはそのような恩恵は届いておらず[44]、発展途上国では経済破綻や医療制度の不備が起き、人々は絶望感の中で生きており、世界人口の半数の人にとっては1日の生活費が2ドル未満しかなく、3年以内に1億人の人がエイズ・ウイルスに感染すると予想される状態の恐怖に苦しんでいる、というのが実際の状況であり[44]、これがテロ組織を生む温床になっている[44]。テロリズム対策として、発展途上国再建プランが必要だと、ビル・クリントンは指摘し[44]、より具体的には次のようなものを挙げた。



  • 最貧国に対する債務免除の継続[44]

  • 経済状態が厳しい地域での小規模ビジネス向け資金貸付のしくみの強化[44]

  • 発展途上国での医療インフラの整備[44]


また、(しばしば先進国の政権は目先のことにとらわれて行動を選択してしまうが)長い目で見れば、(テロリズムとの)戦争という形で金を使うよりも、(苦境の中で)政権を樹立しようとしている政府を支援・援助することにお金を使ったほうが、少ないお金で済む、ともクリントンは指摘した[44]。例えば、アフガニスタンで戦争をするとなると1ヵ月あたり10億ドルものお金を使ってしまっているのである。お金というのは、そんな愚かなやり方で使うべきではなく、発展途上国の再建・支援に使えば、はるかに効果的に良い結果が生み出せるのである[44]


四日市大学の富田与は(いくつもあるテロリズムのタイプの中から)、地位と力の両面で劣位な主体が優位な主体に要求を拒否され続けている場合の対抗策のひとつとして用いられているタイプに着目し、そのタイプのテロリズムは、ちょうど誘拐犯が「人質」を交渉資源として交渉を進めようとする状況と似ていると(アナロジーで)考え、分析し、対策についても論じた[45]。民主主義国家とテロリズムの対話はステイタスにおいて拒否されるが「人質」解放のためには不可欠であり矛盾している。そのため国家が積極的なテロ対策をとった場合にしばしば民主主義が制約を受ける[45]。特にタカ派は「テロリストとは交渉せず」の姿勢を貫くが、これは対症療法に過ぎない(誘拐・篭城・爆破といった目の前の問題を解決は出来ても活動の沈静化には繋がらない。構成員を皆殺しにし、或いは逮捕収監して組織を壊滅させたところで、組織の掲げる思想主張に共鳴する市民は残り、それが新たな集団の形成につながる)。


国立国会図書館の清水隆雄はテロリズム対策として(各国で法的に)行われているものとして、次のものを挙げた。



  • テロを犯罪行為として対処する場合[46]

    • アンチテロリズム:情報収集・法整備・外交・資金凍結や経済制裁など


    • カウンターテロリズム:警察力の行使



  • テロを戦争行為として対処する場合

    • 対テロ戦争、不正規戦争:軍事力の行使。(低強度紛争・非対称戦争とも呼ばれる)



方策については専門家ごと、立場ごとに見解がそれなりに分かれている。例を挙げれば以下のようなものがある。



  • 絶望の原因を解消する。貧困に苦しむ地域に援助の手を差し伸べる。医療が無い地域の人々のために医療制度を整える。

  • 政治プロセス(合意プロセス)を改善し、戦争をするのではなく、対話を促す。先進国の富裕層に、他の人々の苦境・実情を理解させる。


先進国の政権を握る者がしばしば示す見解としては、



  • 「テロリストに利益を与えない」(ゲームの手段としての無効性を立証し続ける)

  • 「テロリストを特定し、監視・管理・排除する」(テロリスト(個人・集団・組織)を特定し、行動を監視・管理し、あるいは排除する)

  • 「被害の拡大を最小限度に管理する」(物理力(武具)を管理・監視する、危機管理区域を設定し、テロリストの接近を排除する)


全ての政府(政権、行政)が自国民・市民に対して必要最低限度の生活レベルを保証できれば、経済を背景としたテロは発生しづらい。


土居靖美によると、米国によるテロへのアプローチは刑罰法のレトリックに近いという。すなわち「対テロ戦争」の目的はテロリストの組織網を途絶させ、裁判法廷へ犯罪人を連れ出すことになるというのである[47]


日本

日本の「警察白書」によると、日本では警察当局により“極左暴力集団”及び右翼団体による「テロ、ゲリラ」事件の未然防圧と各種違法事案の取締りが為されているされる[48]。また財務省は国際テロ資金の凍結に関する国連安保理決議に基づき資産凍結措置を実施している。



テロ対策への懸念・批判


国家によるテロ対策への懸念・批判には、テロ対策が公務執行型テロリズムとなり、過剰暴力や非合法活動の正当化に使われている(テロ撲滅のためには多少の付随的な犠牲が出るのはやむを得ないという主張)との批判もある。具体的には公務執行型テロリズムに伴う一般市民への誤射・誤爆などである。


またパレスチナ問題におけるイスラエル軍の攻撃、北部イラク・クルド人自治区のクルド人へのトルコの攻撃、バスク地方及びETAへのスペインの態度、チェチェン共和国独立派へのロシアの態度、北アイルランド問題もカウンターテロリズムを用いた過剰暴力の正当化、もしくはカウンターテロリズムを大義名分にした体制側テロリズム・公務執行型テロリズムの例とされることがある[† 3]



脚注


[ヘルプ]


法令文




  1. ^ 「公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金等の提供等の処罰に関する法律[23]」第一条
    この法律において「公衆等脅迫目的の犯罪行為」とは、公衆又は国若しくは地方公共団体若しくは外国政府等(外国の政府若しくは地方公共団体又は条約その他の国際約束により設立された国際機関をいう。)を脅迫する目的をもって行われる犯罪行為であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。

    一 人を殺害し、若しくは凶器の使用その他人の身体に重大な危害を及ぼす方法によりその身体を傷害し、又は人を略取し、若しくは誘拐し、若しくは人質にする行為





    イ 航行中の航空機を墜落させ、転覆させ、若しくは覆没させ、又はその航行に危険を生じさせる行為

    ロ 航行中の船舶を沈没させ、若しくは転覆させ、又はその航行に危険を生じさせる行為

    ハ 暴行若しくは脅迫を用い、又はその他の方法により人を抵抗不能の状態に陥れて、航行中の航空機若しくは船舶を強取し、又はほしいままにその運航を支配する行為

    ニ 爆発物を爆発させ、放火し、又はその他の方法により、航空機若しくは船舶を破壊し、その他これに重大な損傷を与える行為


    三 爆発物を爆発させ、放火し、又はその他次に掲げるものに重大な危害を及ぼす方法により、これを破壊し、その他これに重大な損傷を与える行為



    イ 電車、自動車その他の人若しくは物の運送に用いる車両であって、公用若しくは公衆の利用に供するもの又はその運行の用に供する施設

    ロ 道路、公園、駅その他の公衆の利用に供する施設

    ハ 電気若しくはガスを供給するための施設、水道施設若しくは下水道施設又は電気通信を行うための施設であって、公用又は公衆の利用に供するもの

    ニ 石油、可燃性天然ガス、石炭又は核燃料である物質若しくはその原料となる物質を生産し、精製その他の燃料とするための処理をし、輸送し、又は貯蔵するための施設

    ホ 建造物(イからニまでに該当するものを除く。)





  2. ^ 「警察庁組織令[24]」第39条
    国際テロリズム対策課においては、次の事務をつかさどる。

    1 外国人又はその活動の本拠が外国に在る日本人によるテロリズム(広く恐怖又は不安を抱かせることによりその目的を達成することを意図して行われる政治上その他の主義主張に基づく暴力主義的破壊活動をいう。
    に関する警備情報の収集、整理その他これらの活動に関する警備情報に関すること。





  3. ^ 「自衛隊法[25]」第81条の2第1項
    内閣総理大臣は、本邦内にある次に掲げる施設又は施設及び区域において、政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で多数の人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊する行為が行われるおそれがあり、かつ、その被害を防止するため特別の必要があると認める場合には、当該施設又は施設及び区域の警護のため部隊等の出動を命ずることができる。

    一 自衛隊の施設


    二 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項の施設及び区域(同協定第二十五条の合同委員会において自衛隊の部隊等が警護を行うこととされたものに限る。)





  4. ^ 「特定秘密の保護に関する法律[26]」第12条2項
    一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国の利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民の安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第三号において同じ。)及びテロリズム(政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族(配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人(家族を除く。)の氏名、生年月日、国籍(過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。)




注釈





  1. ^ cf. 「警護出動」


  2. ^ この中核概念については、テロ対策を考える会による『〈テロ対策〉入門 遍在する危機への対処法』(宮坂直史責任編集、亜紀書房、2006年7月、ISBN 978-4-7505-0608-1)19頁で述べられたものである。


  3. ^ イスラエルの人権団体「ベツェレム」の調査では、2006年中のパレスチナとイスラエルの犠牲者数の比率は660対23。パトリック・オコナーによると、2000年以来の累計では39対10であった[要出典]。このような調査結果から、「イスラエルの武力行使は過剰で非人道的である」という批判がなされる[誰?]




出典





  1. ^ “Online Etymology Dictionary”. Etymonline.com (1979年10月20日). 2009年8月10日閲覧。


  2. ^ Kim Campbell (2001年9月27日). “When is 'terrorist' a subjective term?”. Christian Science Monitor. http://www.csmonitor.com/2001/0927/p16s2-wogi.html 2010年1月11日閲覧. "New York Times columnist William Safire wrote that the word "terrorist" has its roots in the Latin terrere, which means "to frighten"." 


  3. ^ 『テロリズムとは何か』、50頁。

  4. ^ abcGeoffrey Nunberg (2001年10月28日). “Head Games / It All Started with Robespierre / "Terrorism": The history of a very frightening word”. San Francisco Chronicle. http://articles.sfgate.com/2001-10-28/opinion/17622543_1_terrorism-robespierre-la-terreur 2010年1月11日閲覧. "For the next 150 years the word "terrorism" led a double life – a justifiable political strategy to some an abomination to others" 


  5. ^ “テロ”. 語源由来辞典. 2018年4月8日閲覧。


  6. ^ “Terrorism”. Encyclopædia Britannica. p. 3. 2006年8月11日閲覧。


  7. ^ Record, Jeffrey (2003年12月). “Bounding the Global War on Terrorism”. Strategic Studies Institute (SSI). 2009年11月11日閲覧。 “The views expressed in this report are those of the author and do not necessarily reflect the official policy or position of the Department of the Army, the Department of Defense, or the U.S. Government. This report is cleared for public release; distribution is unlimited.”


  8. ^ Schmid, Alex, and Jongman, Albert. Political Terrorism: A New Guide to Actors, Authors, Concepts, Data bases, Theories and Literature, Amsterdam ; New York : North-Holland ; New Brunswick: Transaction Books, 1988.

  9. ^ abc“Inside Terrorism”. The New York Times. 2014年5月4日閲覧。. Hoffman, Bruce (1998). Inside Terrorism. Columbia University Press. ISBN 0-231-11468-0. 


  10. ^ Elysa Gardner (2008年12月25日). “Harold Pinter: Theater's singular voice falls silent”. USA Today. http://www.usatoday.com/life/theater/news/2008-12-25-pinter_N.htm 2010年1月11日閲覧. "In 2004, he earned the prestigious Wilfred Owen prize for a series of poems opposing the war in Iraq. In his acceptance speech, Pinter described the war as "a bandit act, an act of blatant state terrorism, demonstrating absolute contempt for the concept of international law"." 


  11. ^ 『テロリスト・ワールド』、11頁。


  12. ^ 波多野祐造「国際政治における「危機」(Crisis)の概念 : 国際テロに関する一考察 (PDF) 」 、『白鴎大学論集』第16巻第2号、白鴎大学、2002年3月、 1-16頁、 NAID 110001164481。


  13. ^ “UN Reform”. United Nations (2005年3月21日). 2007年4月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2008年7月11日閲覧。 “The second part of the report, entitled "Freedom from Fear backs the definition of terrorism–an issue so divisive agreement on it has long eluded the world community–as any action "intended to cause death or serious bodily harm to civilians or non-combatants with the purpose of intimidating a population or compelling a government or an international organization to do or abstain from doing any act"”


  14. ^ 自衛隊の対テロ戦


  15. ^ テロ防止関連諸条約の締結,外務省


  16. ^ FBI (1998年). “TERRORISM 1998 - FBI”. 2016年8月6日閲覧。


  17. ^ 平野美惠子、土屋恵司、中川かおり (2003年). “米国愛国者法(反テロ法)(下)”. 外国の立法 215(2003.2). 国立国会図書館. 2016年8月6日閲覧。


  18. ^ 28 CFR 0.85 'Terrorism includes the unlawful use of force and violence against persons or property to intimidate or coerce a government, the civilian population, or any segment thereof, in furtherance of political or social objectives.' 及び Hearings on Domestic Security Measures Relating to Terrorism Before the Subcommitee on Civil
    and Consitutional Right of Committee on Judiciary, House of Representatives, 98th Congress, February
    8 and 9.Jury.1984. pp.16.


  19. ^ ab井樋三枝子 (2006年). “9・11同時多発テロ事件以後の米国におけるテロリズム対策”. 外国の立法 228(2006.5). 国立国会図書館. 2016-0806閲覧。


  20. ^ 22 U.S. Code § 2656f(d)抜粋 'the term “terrorist group” means any group practicing, or which has significant subgroups which practice, international terrorism'


  21. ^ U.S. Department of State. “Foreign Terrorist Organizations”. 2016年8月6日閲覧。


  22. ^ 合衆国法典第8編第1182条 8 U.S.C. § 1182


  23. ^ 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金等の提供等の処罰に関する法律 - e-Gov法令検索


  24. ^ 警察庁組織令 第五章 - e-Gov法令検索


  25. ^ 自衛隊法 - e-Gov法令検索


  26. ^ 特定秘密の保護に関する法律 - e-Gov法令検索


  27. ^ 『北朝鮮の「核」「拉致」は解決できる』、73頁。


  28. ^ 第156回 国会 本会議議事録


  29. ^ 第168回国会 衆議院 拉致問題委員会決議 - 米国の「北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除」の動きに反対する決議


  30. ^ “拉致のテロ認定、法的には難しい 外相、家族会と面会”. 朝日新聞. (2003年3月12日). http://www.asahi.com/special/abductees/TKY200303120250.html 2010年12月30日閲覧。 


  31. ^ 『日本を貶める人々』、39頁。


  32. ^ 『東京の窓から世界を』、59頁。


  33. ^ 公安調査庁 「ホームグロウン・テロリスト」の脅威

  34. ^ ab『オウムと9.11』 [要ページ番号]


  35. ^ リック・コールサート (2004年9月). “アナーキストのテロに揺れた世紀末”. ル・モンド・ディプロマティーク. http://www.diplo.jp/articles04/0409-2.html 2008年5月20日閲覧。 


  36. ^ 清水隆雄 『テロリズムの定義-国際犯罪化への試み』(PDF) 国立国会図書館調査及び立法考査局、2005年


  37. ^ 『テロリスト・ワールド』、32頁。


  38. ^ 『テロリズムとは何か』、50頁。


  39. ^ 『テロリズム(ゲイロー&セナ)』、10頁。


  40. ^ 野口裕之 (2011年5月9日). “野口裕之の安全保障読本「テロリストに捕虜資格はない」”. 産経新聞 

  41. ^ abcdeNHK BS世界のドキュメンタリー「NSA 国家安全保障局の内幕」第一回(2014年7月15日放送・同年8月17日再放送)・第二回(2014年7月16日放送・同年8月17日再放送)・最終回(2014年7月17日放送・同年8月17日再放送)。


  42. ^ “特集:9・11テロから10年 戦いの終わり見えず”. 毎日新聞 毎日jp. (2011年9月6日). http://mainichi.jp/select/world/america/archive/news/2011/09/06/20110906ddm010030010000c.html 2011年9月14日閲覧。 [リンク切れ]


  43. ^ “米同時多発テロから10年 「ホームグロウン・テロ」という新たな脅威が誕生しています”. FNNニュースネットワーク. 2011年9月14日閲覧。[リンク切れ]

  44. ^ abcdefghijBrad King (2002年2月4日). “クリントン前大統領:テロリズムを終息させるのは「共通の人類意識」”. WIRED (Wired.jp). http://wired.jp/2002/02/04/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E5%89%8D%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%EF%BC%9A%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%82%92%E7%B5%82%E6%81%AF%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%AE/ 2014年8月30日閲覧。 

  45. ^ ab富田与「テロリズムに関する「人質モデル」について (PDF) 」 、『四日市大学論集』第18巻第1号、四日市大学、2005年9月1日、 147-175頁、 NAID 110004622688。


  46. ^ 清水隆雄「テロリズムとその対策 - 国際社会の取組み (PDF) 」 、『「外国の立法」III テロリズム対策 1 アンチテロリズムとカウンターテロリズム』第228号、国立国会図書館調査及び立法考査局、2006年5月、 5-23頁、 ISSN 0433096X、 NAID 40007365137。


  47. ^ 土居靖美「アメリカにおけるテロリズム対応の論理 (PDF) 」 、『憲法論叢』第10巻、関西憲法研究会、2003年12月20日、 43頁、 NAID 110002283647。


  48. ^ 警察庁 (2004年1月14日). “警察白書のあらまし 組織犯罪との闘い”. 官報資料版 平成16年1月14日. 首相官邸. 2008年4月9日閲覧。




参考文献



日本語文献



書籍



  • 里渡龍己 『テロリズムとは何か』 文藝春秋〈文春新書 124〉、2000年9月。ISBN 978-4-16-660124-0。

  • 『テロリズム 変貌するテロと人間の安全保障』 東海大学平和戦略研究所編、東海大学出版会、2001年10月、増補版。ISBN 978-4-486-01566-6。

  • 宮坂直史 『国際テロリズム論』 芦書房、2002年7月。ISBN 978-4-7556-1165-0。

  • タウンゼンド, チャールズ 『テロリズム』 宮坂直史訳・解説、岩波書店〈1冊でわかる〉、2003年9月。ISBN 978-4-00-026864-6。

  • 渡部昇一、新田均、八木秀次 『日本を貶める人々 「愛国の徒」を装う「売国の輩」を撃つ』 PHP研究所、2004年2月。ISBN 978-4-569-63049-6。


  • 島田裕巳 『オウムと9.11 日本と世界を変えたテロの悲劇』 メディア・ポート、2006年7月。ISBN 978-4-901611-20-6。

  • 西岡力 『北朝鮮の「核」「拉致」は解決できる』 PHP研究所、2006年12月。ISBN 978-4-569-65631-1。

  • 石原慎太郎 『東京の窓から世界を』 PHP研究所、2007年12月。ISBN 978-4-569-64656-5。

  • ゲイロー, ジャン・フランソワ、セナ, デイヴィッド 『テロリズム 歴史・類型・対策法』 私市正年訳、白水社〈文庫クセジュ 926〉、2008年7月。ISBN 978-4-560-50926-5。

  • 真鍋厚 『テロリスト・ワールド』 現代書館、2016年2月。ISBN 978-4-7684-5782-5。



論文






  • 布施哲、FuseSatoshi「テロルの構造 (恐怖を読み解く - 日々の生活から国際政治まで -)」、『言語文化研究叢書』第6巻、名古屋大学大学院国際言語文化研究科、2007年、 155-177頁、 NAID 120000974788。


非日本語文献







  • "What is ‘Terrorism’? Problems of Legal Definition(「テロ」とは何なのか? ―法的定義の問題―)" (2004) 27 University of New South Wales Law Journal 270.

  • Y. Alexander, and M. F. Seymour, eds. 1978. Terrorism: Interdisciplinary perspectives. Maidenhead: McGraw-Hill.

  • J. B. Bell, 1978. A time of terror. How democratic societies respond to revolutionary violence. New York: Basic Books.

  • D. Carlton, and C. Schaerf, eds. 1981. Contemporary terror: Studies in sub state violence. London: Macmillan.

  • R. S. Cline and Y. Alexander. 1986. Terrorism as state-sponsored covert warfare. Fairfax, Va.: HERO Books.

  • J. D. Douglass and N. C. Livingstone. 1987. America the vulnerable: The threat of chemical and biological warfare. Lexington, Mass.: Lexington Books.

  • R. B. Farrell, 1986. Responding to terrorims: conventions and commentary. Charlottesvill, Va.: Mitchite.

  • R. H. Kupperman, 1983. Tecnological advances and consequent dangers: Grouwing threats to civilization. Washington, D.C.: Center for Strategic and International Studies.

  • A. B. Krueger, 2007. What makes a terrorist. Princeton Univ. Press.
    • 日本語訳:アラン・B・クルーガー著、藪下史郎訳『テロの経済学 人はなぜテロリストになるのか』東洋経済新報社、2008年8月。ISBN 978-4-492-31391-6。


  • P. Leventhal and Y. Alexander, eds. 1987. Preventing nuclear terrorism. Lexington, Mass.: Lexington Books.

  • G. M. Levitt, 1988. Democracies against terror. New York: Praeger.

  • R. B. Lillich, ed. 1982. Transnational terrorism: conventions and community. Charlottesville, Va.: Mitchie.

  • N. C. Livingstone and T. E. Arnold, eds. 1986. Fighting back: Winning the war against terrorism. Lexington: Heath.

  • N. C. Livingtone and A. E. Terrell, eds. 1988. Beyond the Iran-Contra crisis. Lexington, Mass.: Lexington Books.

  • E. Marks and D. Van Opstal. 1986. Combating terrorism: A matter of leverage. Washington, D.C.: Center for Strategic and International Studies.

  • D. C. Martine and J. Walcott. 1988. Best laid plans: The inside story of America's war against terrorism. New York: Haper and Row.

  • O. Revell, 1988. Terrorism: A law enforcement perspective. Washington, D.C.: U.S. Department of Justice, Federal Bureau of Investigation.

  • J. P. Terry, 1980. State terrorism: A juridical analysis. Journal of Palestine Studies 10:94-117.

  • J. P. Terry, 1982. The Iranian hostate crisis: International law and U.S. policy. JAG Journal 32-31-79.

  • J. P. Terry, 1986. countering state sponsored terrosim: A law policy analysis. Naval Law Review 36:159-86.

  • J. P. Terry, 1986. An appraisal of lawful military response to state-sponsored terrorism. Naval War College Review 39:59-68.

  • R. H. Wilcox and P. J. Garrity, eds. 1983. America's hidden vulnerabilities: Crisis management in a society of networks. Washington, D.C.: Center for Strategic and International Studies.



関連項目















  • マクシミリアン・ロベスピエール

  • テロ組織と認定された組織の一覧

  • テロ事件の一覧

  • 対テロ戦争

  • 確信犯

  • 便衣兵

  • 右翼

  • 左翼


  • クーデター - 革命 - 内乱 - 内戦 - 交戦団体 - 赤色テロ - 白色テロ - 黒色テロ


  • レジスタンス運動 - インティファーダ - 独立戦争 - ゲリラ - 暗殺

  • 劇場型犯罪


  • 市民的不服従 - 非暴力

  • エコテロリズム


  • 民主化 - 民族自決

  • ISIL



外部リンク



  • 国際テロリズム要覧 (Web版)(公安調査庁サイト内、(日本語)








Popular posts from this blog

Full-time equivalent

さくらももこ

13 indicted, 8 arrested in Calif. drug cartel investigation