生物工学
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生物工学(せいぶつこうがく)は、生物学の知見を元にし、実社会に有用な利用法をもたらす技術の総称である。ただし定義は明確ではなく、バイオテクノロジー(英語: biotechnology)やバイオニクス(英語: bionics)の訳語として使われる場合が多く、この両方を含んだ学問の領域と捉えることに矛盾しない[1]。また、特に遺伝子操作をする場合には、遺伝子工学と呼ばれる場合もある。
目次
1 概要
2 年表
3 脚注
4 参考文献
5 関連項目
6 外部リンク
概要
具体的には醸造、発酵の分野から、再生医学や創薬、農作物の品種改良など様々な技術を包括する言葉で、農学、薬学、医学、歯学、理学、獣医学、工学、衛生、福祉、栄養学、看護、介護と密接に関連する。金融経済市場などで、これらを取り扱う企業活動などを説明する際に頻用される言葉である。
分子生物学や生物化学などの基礎生物学の発展とともに、応用生物学としての生物工学も、近年めざましい発展を遂げており、クローン生物など従来SFに登場した様々な空想が現実のものとなりつつある。
また、クローン技術や遺伝子組み換え作物などでは、倫理的な側面や自然環境との関係において、多くの議論が必要とされている分野でもある。遺伝子操作および細胞融合は、生物多様性に悪影響を及ぼす恐れがあるとの観点から「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(遺伝子組換え生物等規制法、遺伝子組換え規制法)によって規制されている。
現在、日本ではバイオテクノロジー人材の供給過剰が深刻な社会問題になっている(バイオ産業#日本のバイオ産業を参照)。
年表
1944年 - DNAによる肺炎双球菌形質転換(エイヴリー)
1945年 - ファージのDNA組換え(デルブリュック)
1953年 - DNAの二重らせん構造発見
1956年 - センダイウイルスによる動物細胞融合(岡田善雄)
1967年 - DNAリガーゼの発見
1968年 - 制限酵素の発見
1970年 - 大腸菌へのDNA導入(マンデル、比嘉昭子)
1973年 - 人工的遺伝子組換え技術(コーエン、ボイヤー)
1974年 - ポリエチレングリコールによる細胞融合
1975年 - モノクローナル抗体(ケーラー、ミルスタイン)
1977年 - DNA塩基配列決定法(サンガー法)
1977年 - ヒトソマトスタチン遺伝子を大腸菌で発現
1982年 - 組換えインスリン認可
1985年 - ポリメラーゼ連鎖反応発明(キャリー・マリス)
1990年 - ヒト遺伝子治療開始(NIH)
1994年 - Flavr Savr(遺伝子組換えトマト)市販
1996年 - クローン羊ドリー誕生
1998年 - ヒトES細胞作製
2000年 - ヒトゲノムの概要解読
脚注
^ 生化学辞典第2版、p.726 【生物工学】
参考文献
- 『生化学辞典第2版』 東京化学同人、1995年、第2版第6刷。ISBN 4-8079-0340-3。
関連項目
- バイオ産業
- 遺伝子組み換え技術
- クローン
- 細胞培養
- 形質転換
生物学
- 分子生物学
- 生体工学
- 生体認証
- 生物兵器
- バイオレメディエーション
- バイオ技術者認定試験
- バイオハザード
- iPS細胞
- 抗精神病薬
- 抗がん剤
- 放射線療法
- 発酵食品
外部リンク
首相官邸バイオテクノロジー情報リンク集- 独立行政法人 製品評価技術基盤機構
日本生物工学会(旧・日本醗酵工学会)- (公社)日本技術士会 生物工学部会