炎のロックンロール
「炎のロックンロール」 | ||||||||
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クイーン の シングル | ||||||||
初出アルバム『戦慄の王女』 | ||||||||
A面 | 炎のロックンロール | |||||||
B面 | サン・アンド・ドーター | |||||||
リリース | 1973年7月6日 | |||||||
規格 | 7インチシングル | |||||||
ジャンル | ハードロック | |||||||
時間 | 3分45秒 | |||||||
レーベル | EMI エレクトラ | |||||||
作詞・作曲 | ブライアン・メイ | |||||||
プロデュース | ジョン・アンソニー、ロイ・トーマス・ベイカー、クイーン | |||||||
クイーン シングル 年表 | ||||||||
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「炎のロックンロール」(Keep Yourself Alive)は、イギリスのロックバンドクイーンの楽曲である。作詞・作曲はブライアン・メイ。デビュー・アルバム『戦慄の王女』の先行シングル(メジャー・デビュー曲)として発売されたが、全英チャートには入らなかった。
2008年にローリング・ストーン誌が発表した「The 100 Greatest Guitar Songs of All Time」の31曲目に、本作が挙げられている[1]。
目次
1 曲の制作
2 ライヴ・パフォーマンス
3 レコーディング
4 他者の使用
5 メディアでの起用
6 関連項目
7 脚注
7.1 注釈
7.2 出典
曲の制作
ジョン・ディーコンの加入前にブライアン・メイが書いた曲である。アルバム『世界に捧ぐ』リリース時のラジオの特別番組でメイが語ったところによると、彼らの考えを皮肉っぽく、からかい半分に書いた歌詞が、フレディ・マーキュリーの歌唱によって完成されたという。
彼等は通常スタジオ入り前に共同作業の期間を持つという事実と、マーキュリーは普通構造的な考えからことを運ぶ、ということから、一部のクイーン研究家はマーキュリーもこの曲の作曲に関与しているのではないかと示唆している。曲にアイディアを出した可能性は高い[注釈 1]が、このような場合でもマーキュリーは本質的に共同作曲者ではなく共同編曲者であるという点が肝要である[注釈 2]。
ライヴ・パフォーマンス
ディーコンを加えたクイーンは直ちにこの曲をライヴのセットリストに加えた。マーキュリーはこの曲を「当時のクイーンを語るのにぴったりの曲」だと語っている[2]。そしてこの曲ではロジャー・テイラーがドラムソロを行い、一節歌ってもいる。
1980年と1981年のツアーのセットリストに入り、この曲の前に即興のジャムを入れ、ドラム・ソロの後にはテイラーのティンパニ・ソロからメイのエコーのかかったギター・ソロへと移り、「ブライトン・ロック」のフィナーレかフラッシュ・ゴードンメドレー[注釈 3]へと続く。
その後、1984年の『ザ・ワークス』ツアーで古い曲のメドレー[注釈 4]の一部として使うまでは、この曲は演奏しなかった。
レコーディング
1971年の夏にレコーディングが始まり、最初はディ・レーン・リー・スタジオで行われた。これはルイ・オースティンのプロデュースで、イントロはメイがアコースティック・ギターを弾いた。バースでのマーキュリーの受け答えするボーカル、ブレークでのテイラーとマーキュリーの呼応といった、曲の全体的要素はすでに出来ていた。このデモ・ヴァージョンは、メイのお気に入りテイクとなっている。
その後、トライデント・スタジオでの本番テイクにあたって、「魔法を取り戻す」様々な試みがなされた。その中でマイク・ストーンによるミックスが唯一受け入れられ、シングルに使用された。この中でマーキュリーはすべてのコーラスを一人で(多重録音で)行っており、また "two steps nearer to my grave" の部分はメイが歌っている(初期ヴァージョンやライヴではマーキュリーが歌う部分である)。このレコーディングでは、アコースティック・ギターは使用していない。EMIの歌詞カードには7本のエレクトリック・ギターのパートが挙げられており、そのうちの1本にはフェイズ・エフェクトがかけられている。
他者の使用
イングヴェイ・マルムスティーンは1997年にカヴァーし、これはクイーンのトリビュートアルバム『クイーン・トリビュート〜ドラゴン・アタック〜』に収録された。- イギリスのヘヴィ・メタルバンド、アイアン・メイデンはライヴでの「聖地へ」(アルバム『鋼鉄の処女』に収録)の間奏に、この曲のギターリフを使用している。
メディアでの起用
2016年から、トヨタ自動車のクロスオーバーSUV「C-HR」のCMソングに起用されており、キャッチフレーズもこの曲のタイトルにちなんだ、「KEEP YOURSELF ALIVE 走るなら、自分の道を。」となっている。
2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』では、フレディとジョンを迎えた初のライブでのシーンで使われている。このシーンで使われた音源は、1974年3月31日にレインボー・シアターで行なったライヴの音源[注釈 5]で、フレディが「But if I crossed a million rivers, And I rode a million miles」というフレーズが「But if I rode a million rivers, And I crossed a million miles」と歌い間違っているように編集されている。
関連項目
- ライヴ・キラーズ
- グレイテスト・ビデオ・ヒッツ1
脚注
注釈
^ 転調方法等、メイよりマーキュリーのやり方に近い。
^ ビートルズの曲におけるジョージ・マーティンのような存在。
^ 「宇宙戦争のテーマ」、「フラッシュのテーマ」、「ザ・ヒーロー」
^ 「愛にすべてを」、「キラー・クイーン」、「輝ける7つの海」、「ライアー」
^ ライブ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・レインボー‘74』に収録。映画のサウンドトラック盤『ボヘミアン・ラプソディ (オリジナル・サウンドトラック)』にも収録されている。
出典
^ “The top 100 guitar songs of all time”. Express.co.uk (Northern and Shell Media). (2008年6月8日). https://www.express.co.uk/entertainment/music/47479/The-top-100-guitar-songs-of-all-time 2018年12月19日閲覧。
^ RAM, 21 May 1976, p 17
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