窯業






中国雲南省の窯業。粘土瓦を生産する。乾燥させた後、窯で焼きあげた円筒状の焼き物を二分して瓦にする。


窯業(ようぎょう)は、粘土、ケイ砂、石灰岩などの非金属原料を高熱処理して、陶磁器、瓦、ガラス、セメントなどのセラミックス(セラミック、窯業製品とも呼ぶ。)を製造する工業[1]。窯(かま)を使用するため、窯業と呼ばれる。窯の燃料は、伝統的には薪炭、石炭であったが、近年では石油を使用するボイラーや電気窯が普及している。


古代では草葺、茅葺であった家屋の屋根がほとんどであったが、中世からは貴族、武士、僧侶の一部で、粘土瓦を使用した屋根が普及し始めた。磁器やクリスタルガラスの生産が可能になると、調度品として高く評価され、美術品としての価値を生むようにもなった。陶工、陶芸家という職業も社会的地位を確立した。美術品ないし工芸品としては、 七宝やガラスも同様である。ただし、現在の開発途上国の小規模な伝統的窯業にあっては、陶器などの調度品、食器とならんで、建築のための瓦の生産量が多い。


近年では、窯業系サイディング材と呼ばれる建築材料が普及しつつあり、工期の速さや優れた意匠性などの特長、大工・左官職人の不足や施工品質の安定性を求める市場環境から、戸建て住宅の外壁シェアの約7割を占めるまでに市場が拡大している。



脚注





  1. ^ 「世界大百科事典 第2版、大辞林 第三版」




関連項目



  • 陶磁器

  • 七宝

  • ガラス

  • セラミックス


  • 砥石

  • セラミック顔料


  • 窯業高等学校:現在は愛知県立瀬戸窯業高等学校のみ。

  • 窯業専修学校:佐賀県立有田窯業大学校のみがある。









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