ロゴス (ガンダムシリーズ)








ロゴスLogos)は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の組織。




目次






  • 1 概要


  • 2 反ロゴス暴動による各国の反応


    • 2.1 地球連合


    • 2.2 オーブ


    • 2.3 プラント




  • 3 脚注


    • 3.1 注釈


    • 3.2 出典







概要


劇中ロゴスは、ブルーコスモス盟主を含む10人の幹部で構成する組織で、ブルーコスモスに対しても資金援助を行っている[1][注 1]。代表者の肩書きは「代表」。コズミック・イラに入ってから誕生したブルーコスモスに対してロゴスの歴史は古く、人類の有史以来存在し続けてきたという[1][注 2][注 3]


地球各国の政府・軍部と深いつながりを持つ[1]。劇中ではユニウスセブン落下テロ事件の頃からその活動が描かれるが、デュランダルによる暴露があるまでは、一般社会にはその存在自体全く知られていなかった[1]


幹部メンバーは、前ブルーコスモス盟主であった国防産業連合理事ムルタ・アズラエルのほか、ロード・ジブリール、アダム・ヴァミリア、アルヴィン・リッター、グラハム・ネレイス、セレスティン・グロード、ダンカン・L・モッケルバーグ、ブルーノ・アズラエル、ラリー・マクウィリアムズ、ルクス・コーラーで、地球連合軍の実質的な権力を何らかの手段、手続きで手に入れていた[1][注 4]


幹部メンバーの表の顔は軍事、金融、化学、穀物生産といった産業の大物経営者たちであり、ロゴスは利潤確保を目的とする裏の業界団体として結成された[1]。地球圏の有力企業を傘下に収めているため、地球連合軍はロゴスから食料品や軍用品を購入する形となっている[4]。C.E.70年代に入ってからはアズラエルやジブリールがブルーコスモス盟主とロゴス代表を兼任し、利益を度外視したコーディネイター排斥活動を行った[1]


最終的に、プラント最高評議会議長であるデュランダルによってロゴスの活動が告発された事と、その後のヘブンズベース攻防戦等から各メンバーは死亡または拘束され、ロゴスは壊滅した[1]。唯一逃亡したジブリールもレクイエム攻防戦において戦死した[5]。媒体によってはロゴスは地球のほぼ全ての政界・企業に関与しており、その壊滅後、地球圏の経済界は大混乱に陥ったとされている[6]



反ロゴス暴動による各国の反応



地球連合


地球連合と敵対関係にあるプラントの指導者であるデュランダルの演説直後に発生した反ロゴス暴動に対し、地球連合加盟各国はジブリール邸まで襲撃されるに至っても沈黙を保ち続けた。しかし、ジブリール邸を襲撃したゲリラは銃火器のみならず、自走砲まで投入しており、一部軍関係者も暴動に協力したとみられる。また、演説のかなり以前から地球連合内部の一部勢力がデュランダルにロゴス関連の情報を提供していた。最終的にデュランダル側についた地球連合は、ヘブンズベース攻防戦前にプラント、地球連合双方の公式声明として、ロゴスメンバーの引き渡しとヘブンズベースの武装解除を通告した。


小説版によると地球連合は大混乱に陥り、一国がいきなり連合離脱を宣言する事態も発生する等、統制が取れなくなっていた。その結果、地球連合軍はロゴス・ブルーコスモス派と反ロゴス派に分裂しており、ヘブンズベース戦までは反ロゴス派を「連合脱退組」と記述する等、当初は地球連合軍の主流派はロゴス・ブルーコスモス派であったと思われる。しかし、ヘブンズベースが陥落し、本拠地を失ったロゴス派は地球連合の主流派とは見做されなくなった模様であり、レクイエム攻防戦に参加しているアルザッヘル・ダイダロスの月面戦力が「連合の残党」と記述されていることからもうかがえる。



オーブ


代表首長カガリ・ユラ・アスハの元で、セイラン家は実質的な政治的指導者の立場にあり、ロゴスの影響力がある宰相ウナト・エマ・セイランは地球連合寄りの政治を行っていた。当初は他の地球連合加盟国各国と同じく沈黙を保っていたが、ヘブンズベース攻防戦後にセイラン家はロード・ジブリールをオーブに匿うことになり、大義名分を得たプラントの軍事介入によってウナト以下主要閣僚が死亡した。直前にカガリやキラ・ヤマト、ラクス・クラインがオーブに戻って来ており、ジブリールを取り逃がしたが辛うじてオーブ解体を防ぐことに成功した。


戦闘後にカガリのロゴス決別の声明を妨害されるが、ラクスが介入することでオーブの立場を表明する。同時にラクスが「全ての元凶はロゴスだから自分は何も悪くない」という責任転嫁や現実逃避への誘導を非難する。これは、『例えロゴスが悪でも銃を撃ったのはその道を選んだ自分自身である』というラクス自身の信念にも基づいている。



プラント


反ロゴス暴動以降、ギルバート・デュランダルにより急進的な行動が目立ち始める。ロゴス壊滅後はデスティニープランへの反対を表明、あるいはデュランダルが反デスティニー・プラン勢力と認定した勢力や個人を「人類最後の救済策に反対する」、「人類の敵」として抹殺の対象(一部のザフト兵はアークエンジェルと本来ザフト艦であるエターナルさえもロゴスの残党と扱った)としたが、結局それによりデュランダルは敗死する事になった。





脚注



注釈




  1. ^ 『機動戦士ガンダムSEED』第14話「果てし無き時の中で」でラウ・ル・クルーゼのモノローグするところによれば、ブルーコスモスはバイオエシックス的論議や異物への恐怖から自然発生的に生じたイデオローグとしており、ロゴスがいつからブルーコスモスの「支持母体」になったのかは不明である。尚、公式の「コズミック・イラ年表においては「ブルーコスモスはCE15年には既に存在した、アズラエル財団が支援する環境保護団体を前進としており、CE40年にはカトリックやイスラムの過激派・狂信派を取り込み、反コーディネイター組織として結束した[2]」としている。


  2. ^ ロゴスという言葉はヘラクレイトスが作ったものなので、紀元前540年頃から紀元前480年頃までよりは後ということになる。


  3. ^ 設定担当の森田繁のインタビューによれば、ロゴスは歴代のアメリカ大統領を決めて戦争を起こすのも終わらすのも彼らであり、人類の悪意が集まっているような存在だという[3]。だが、千葉智宏は自作品『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』で、歴史の中で人類に戦争をさせてきたのは実は「一族」であるとし、「一族」がロゴスを手玉に取っていたのだとしていた。この辺りは、アニメ本編スタッフと『ASTRAY』スタッフの間で多少解釈が食い違っている。


  4. ^ 大西洋連邦大統領ジョゼフ・コープランドは、ロゴスの後押しで当選したために傀儡的な立場になっていたが、ロード・ジブリールの失策により距離を置きつつあった[1]



出典


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  1. ^ abcdefghi『データコレクション 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 下巻』メディアワークス、2007年10月、66-67頁。(ISBN 978-4-8402-4087-1)


  2. ^ 『電撃データコレクション 機動戦士ガンダムSEED 上巻』メディアワークス、2004年9月、66-67頁。(ISBN 4-8402-2817-5)


  3. ^ 『パーフェクトアーカイブス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』竹書房、2006年5月、168-170頁。(ISBN 978-4812426876)


  4. ^ 『アニメコミックス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 8』講談社、2005年8月、129頁。(ISBN 978-4063102093)


  5. ^ アニメーション『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第45話参照


  6. ^ 後藤リウ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY 5 選ばれた未来』角川スニーカー文庫、2006年3月、230頁。(ISBN 4-04-429112-8)









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