若桜鉄道






























































若桜鉄道株式会社
Wakasa Railway Co., Ltd.

Wakasa sta01s4592.jpg
若桜駅(本社所在地)
種類
株式会社
略称
若鉄
本社所在地
日本の旗 日本
680-0701
鳥取県八頭郡若桜町若桜345番地2
北緯35度20分42.75秒 東経134度23分54.19秒 / 北緯35.3452083度 東経134.3983861度 / 35.3452083; 134.3983861座標: 北緯35度20分42.75秒 東経134度23分54.19秒 / 北緯35.3452083度 東経134.3983861度 / 35.3452083; 134.3983861
設立
1987年(昭和62年)8月6日
業種
陸運業
法人番号
3270001002230
事業内容
旅客鉄道事業 他
代表者
代表取締役社長 小倉 充[1]
資本金
1億円
発行済株式総数
2,000株
従業員数
15人(常勤職員数、2007年10月1日時点)
主要株主
八頭町 38.4%
若桜町 27.0%
鳥取県 15.0%
鳥取市 9.6%
その他金融機関等 10.0%
外部リンク
http://www.infosakyu.ne.jp/~wakatetu/
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若桜鉄道株式会社(わかさてつどう、英: Wakasa Railway Co., Ltd.)は、鳥取県で旧国鉄特定地方交通線の若桜線を引き継いで運営している鳥取県などが出資する第三セクター方式の鉄道会社である。本社は鳥取県八頭郡若桜町に所在。




目次






  • 1 歴史


    • 1.1 運営形態の変更


    • 1.2 経営状況・利用状況




  • 2 路線


  • 3 車両


    • 3.1 現有車両


    • 3.2 過去の車両


    • 3.3 保有車両その他




  • 4 運賃


  • 5 運転体験


  • 6 脚注


    • 6.1 出典




  • 7 外部リンク





歴史




  • 1987年(昭和62年)


    • 8月6日:設立。


    • 10月14日:西日本旅客鉄道(JR西日本)若桜線を転換し若桜線開業。




  • 2007年(平成19年)8月8日:若桜駅に蒸気機関車C12 167を搬入。


  • 2009年(平成21年)4月1日:鉄道事業の運営形態を変更(第一種鉄道事業者 → 第二種鉄道事業者)。


  • 2014年(平成26年)9月1日:経営立て直しのため公募社長が就任[2]


  • 2015年(平成27年)4月11日:蒸気機関車の試験運行を若桜 - 八東間で実施[3][4]



運営形態の変更


若桜鉄道は、2009年(平成21年)1月20日に臨時株主総会を開催し、上下分離方式(公設民営方式)を採用することを決めた。同年4月1日をもって若桜鉄道が所有する線路、駅施設等を若桜町および八頭町に譲渡し、両町が第三種鉄道事業者として施設を保有管理、若桜鉄道が第二種鉄道事業者として車両や乗務員を保有して運行を行うこととした。


これは、転換時に積み立てられた赤字補填基金が2008年度(平成20年度)末に枯渇することが明らかになったため、若桜町、八頭町および若桜鉄道は法定協議会を開催して、今後の若桜線の運営改善方策の策定を行った。その結果、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の規定に基づき、国土交通省に鉄道事業再構築実施計画の認定について申請し、2009年(平成21年)3月13日付けで認定されたものである[5]


この鉄道事業再構築実施計画認定は、福井鉄道福武線(2009年2月24日認定)に次いで2件目で、「公有民営化」方式としては初めての認定である。


なお、上下分離方式の採用に伴い、従来、社長は若桜町長、副社長は八頭町長(2005年3月30日までは八東町長)が兼務していたが、2009年(平成21年)6月22日に取締役会を開催し、6月23日付けで小林昌司社長(若桜町長)が会長に、平木誠副社長(八頭町長)が副会長になり、唯一代表権を持つ社長には旧国鉄出身の原卓也専務が昇格することを決めた[6][7] 


2014年(平成26年)に社長が一般から公募され[8]、同年9月に由利高原鉄道のITアドバイザーをしていた山田和昭が社長に就任した[2]


八頭町から年間5900万円の財政支援を受けてきたが、2015年度(平成27年度)の赤字額は1500万円。これによって上下分離方式(公設民営方式)をさらに一歩踏み込んで進め、2016年度(平成29年度)は八頭町が車両と燃料代の負担も行うことが決定。年9900万円の財政支援金額となった。ただ、数年内に老朽化した車両の大規模な修繕費などが加わり、八頭町の支援が年1億2000万円になる見込みのため、今後の路線存続、1日10往復の運行維持が危ぶまれている[9]。  



経営状況・利用状況


各年度の経営状況・利用状況は以下の通り。1万円以下は切り捨て。▲は赤字を示す。











































































年度
輸送人員
(人)
収入
支出
損益額
備考
出典
2008年
427,601
1億51万円
1億5780万円
▲5728万円
上下直営最終年
[10]
2009年
391,463
1億9210万円
1億9030万円
180万円
上下分離開始
[10]
2010年
397,291
1億9771万円
1億9544万円
226万円

[10]
2011年
419,801
2億848万円
2億761万円
87万円

[10]
2012年
395,794
2億1617万円
2億2462万円
▲845万円

[10]
2013年
415,763
2億1625万円
2億3280万円
▲1655万円

[10]
2014年
346,658
1億8621万円
2億1774万円
▲3153万円

[10]


路線


運行形態などは以下の項目を参照のこと。



  • 若桜線 郡家 - 若桜(19.2 km ・第2種鉄道事業)


車両


形式称号の「WT」は若桜鉄道の列車が走る沿線の町にちなみ、「W=若桜」、「T=鳥取」を意味している。



現有車両




WT3000形3001 さくら1号(若桜、2006年3月26日)




WT3000形3003 さくら3号(隼 - 安部、2009年8月26日)




WT3300形3301 宝くじ号とWT3000形3001 さくら1号(隼 - 安部、2009年8月26日)




八東駅 - 徳丸駅間の第二八東川橋梁


2004年(平成16年)4月1日現在、2形式4両の気動車が在籍する。WT3300形をのぞく全車に「さくら」の愛称がつけられている。



WT3000形(WT3001, WT3003, WT3004 3両)


1987年(昭和62年)の開業時に投入した後述のWT2500形を更新工事の施工により改番した軽快気動車である。工事内容としてはエンジンの出力アップ(DMF13HS (250PS) からDMF13HZ (330PS) に交換)、外板塗装の変更、台車交換(車輪直径を 762 mm から 860 mm に変更)が実施されている。車両側部にサボ受けが装備されている。最高速度は 95 km/h 。ブレーキ装置はDE1A式自動空気ブレーキを搭載している。定員は116人。トイレは設置されていない。

WT3300形(WT3301 1両)


WT2500形の更新工事時の所要両数確保およびイベント用列車として2001年(平成13年)3月に増備された新潟鐵工所製の軽快気動車 (NDC)[11]。車体はステンレス製で、18 m 級の大型車である[11]。エンジンは新潟鐵工所(現・新潟原動機)製DMF13HZで、出力は330PSである[11]。車内は転換クロスシートである[11]が、WT3000形と同様、トイレは設置されていない。側窓は固定となった[11]。日本宝くじ協会寄贈の「宝くじ号」である。車両前部に行先方向幕が装備されている。最高速度は 95 km/h 。定員は94人[11]。なお、イベント用としてカラオケ装置が設置されている[11]。2016年3月からは「スズキ・GSX1300Rハヤブサ」のラッピング広告車両となっている[12]



過去の車両



WT2500形(WT2501 - WT2504)


1987年(昭和62年)10月の開業時に投入された新潟鐵工所製の軽快気動車(NDC)[13]。 18 m 級の大型車である[13]。エンジンは新潟鐵工所(現・新潟原動機)製DMF13HSで、出力は250PSである[13]。当初WT2501 - WT2504の4両が投入された[13]。車内はクロスシートであるが、トイレは設置されていない[13]。2001年(平成13年)から更新によりWT3000形へ改番され、2003年(平成15年)、WT2504がWT3004に変更されたのを最後に更新工事が終了し、未更新のWT2502は余剰となったことから同年12月31日をもって廃車となり形式消滅した。廃車の際には、非常時の訓練を兼ねて同車と自動車を衝突させた。現在では因美線東郡家駅 - 郡家駅間で、半分に切断されて倉庫となっているWT2502の廃車体を見ることができる。



保有車両その他




機関車




  • C12 167:若桜駅構内にて動態保存されている蒸気機関車。圧縮空気で走行可能で運転体験(後述)ができる。若桜鉄道では観光列車として本線走行させる計画を立てている[14]


  • DD16 7:かつて鉄道総合技術研究所国立研究所内で実験・試験を実施する際の車両移動用入換機として使用されていたディーゼル機関車。陸送により2012年(平成24年)12月20日に若桜駅へ搬入された[15]。走行可能な状態に整備され、C12 167と同様に運転体験ができる。





貨車




  • ト6:若桜駅構内にて保存されている元長野電鉄の貨車。


  • ヨ8627:神奈川県の団体から譲渡された車掌車。若桜駅構内にて保存。





客車



  • 12系:観光列車運転に備え、2011年(平成23年)に譲受した元四国旅客鉄道の客車。




その他



  • 排雪モーターカー:若桜線にて冬に走行するほか、駅構内の車両の入換にも使用される。


  • 軌道自転車:若桜線内の点検用車両。






運賃


大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2015年(平成27年)10月1日改定[16]。2014年(平成26年)4月1日に消費税が増税されたが、この時は改定は行わず全区間据え置きとなり、2015年に改定が行われた[17]


郡家駅 - 八頭高校前駅間 (0.9 km) の運賃は100円となっているが、2007年(平成19年)3月31日までこの区間の運賃は60円と日本一安い設定となっていた。1996年(平成8年)の八頭高校前駅開業当初の運賃は160円であったが、多くの高校生に利用してもらいたいとの意向から、1997年(平成9年)4月1日から 1 km までと 2 km までの運賃区分を新設し郡家駅 - 八頭高校前駅間の運賃を60円に値下げした。しかし、ここ数年は利用者減少が続いているため、年間250万円の増収が見込まれる運賃値上げを決定し、中国運輸局に2007年(平成19年)4月1日から100円に運賃を値上げすることを申請した。値上げ実施後は北大阪急行電鉄の大人初乗り運賃80円(2007年4月1日時点)が日本一安い運賃となった。しかし、北大阪急行電鉄が2017年(平成29年)4月からの運賃値上げを申請したことから、北大阪急行電鉄の値上げ実施後は1位タイではあるものの再び日本一安い運賃となる[18]

































































郡家
100

八頭高校前
210 170

因幡船岡
270 270 170


300 300 270 210

安部
330 300 300 270 210

八東
330 330 330 300 270 170

徳丸
360 360 330 330 300 270 170

丹比
430 430 390 360 360 330 300 270

若桜


運転体験


実際に運行されているWT3000形気動車および展示走行できる状態で保存されているC12形蒸気機関車(圧縮空気により稼動)、DD16形ディーゼル機関車を使用した体験運転が、若桜駅構内にて行われている。指導運転士添乗のもと、気動車は若桜駅構内3番線(約70 m)を、C12およびDD16は展示走行用専用線(約140 m)をそれぞれ2往復できる。


気動車は小学5年生以上、C12およびDD16は15歳以上であれば誰でも運転体験に参加できる。応募はインターネットまたは往復はがきにより行い、参加費は当日に支払う。



脚注


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出典





  1. ^ “若桜鉄道社長に元県職員の小倉氏”. 毎日新聞. 2018年7月18日閲覧。

  2. ^ ab鳥取)公募の新社長に山田和昭氏 若桜鉄道 - 朝日新聞デジタル、2014年9月2日


  3. ^ “若桜鉄道に45年ぶりSL走る”. 中国新聞 (中国新聞社). (2015年4月12日). http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=146507&comment_sub_id=0&category_id=110 2015年4月25日閲覧。 


  4. ^ 柏樹利弘 (2015年4月11日). “45年ぶりにSL疾走、ファンら見守る 鳥取の若桜鉄道”. 朝日新聞. http://www.asahi.com/articles/ASH4C4WV2H4CPUUB006.html 2015年4月14日閲覧。 


  5. ^ 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく鉄道事業再構築実施計画の認定(『公有民営化』第1号)について[若桜町、八頭町、若桜鉄道(株)](国土交通省、2009年3月12日)


  6. ^ 若桜鉄道:新社長に旧国鉄・原専務が昇格 /鳥取[リンク切れ](2009年6月24日付毎日新聞)


  7. ^ “赤字脱却 道険し 新体制の若桜鉄道”. 日本海新聞 (新日本海新聞社). (2009年7月10日). オリジナルの2010年7月18日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20100718035858/http://www.nnn.co.jp/news/090710/20090710030.html 2015年4月25日閲覧。 


  8. ^ 若桜鉄道、社長を一般から募集 - レスポンス、2014年6月28日


  9. ^ "“鉄路縮小”の衝撃〜どう守る北海道の公共交通〜". 北海道スペシャル. NHK札幌放送局. 2016年12月2日放送.

  10. ^ abcdefg若桜鉄道の概要 - 鳥取県、2016年11月20日閲覧

  11. ^ abcdefg『RAIL FAN』第49巻第4号、鉄道友の会、2002年4月1日、 17頁。


  12. ^ 若桜鉄道「隼ラッピング列車」運行始まる…初日はバイク並走 - レスポンス、2016年3月21日

  13. ^ abcde『鉄道ジャーナル』第21巻第14号、鉄道ジャーナル社、1987年12月、 124-125頁。


  14. ^ 若桜線SL運行委員会からのお知らせ若桜鉄道公式HP


  15. ^ “走る日待ち遠しい 若桜駅にディーゼル機関車”. 日本海新聞 (新日本海新聞社). (2012年12月21日). オリジナルの2013年1月27日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20130127220411/http://www.nnn.co.jp/news/121221/20121221010.html 2015年4月25日閲覧。 


  16. ^ 若桜鉄道運賃表 - 若桜鉄道、2015年10月3日閲覧


  17. ^ 運賃変更のお知らせ - 若桜鉄道、2015年8月1日


  18. ^ 「最安」初乗り値上げ、100円に…北大阪急行、読売新聞、2016年12月17日。




外部リンク







  • 若桜鉄道株式会社


  • 若桜鉄道の概要 - 鳥取県公式サイト




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